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超雑多感想所。お暇なときにでもお立ち寄り下さい♪ 感想はネタバレしています。まだ読んでいない、プレイしていない方はご注意を!
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小市民シリーズ、4作目。


ぼくは思わず苦笑する。去年の夏休みに別れたというのに、何だかまた、小佐内さんと向き合っているような気がする。ぼくと小佐内さんの間にあるのが、極上 の甘いものをのせた皿か、連続放火事件かという違いはあるけれど…ほんの少しずつ、しかし確実にエスカレートしてゆく連続放火事件に対し、ついに小鳩君は本格的に推理を巡らし始める。小鳩君と小佐内さんの再会はいつ―。



裏表紙より引用


連続事件に熱中する瓜野君。新聞部部長になってから本格的に動き始め、抑えの効く人物がいない分暴走気味。 その放火事件の陰に見え隠れする小佐内さんの影。暴走気味の瓜野君を押さえ、事件を追うために小鳩君は健吾の協力を得て新聞部の動向を探る、「秋季」の解決編。


犯人はやはり彼か、と予想道理といったところ。しかし謎解きの過程については楽しめた。にしても瓜野君が騒いだのが楽しくて放火を続けたとか酷すぎやしないだろうか。犯人の彼はずっと内心瓜野君を嘲笑っていたのだから。まあ、瓜野君も自業自得な部分はありますが、完全に瓜野君は今回の事件でトラウマ決定。何だろう、瓜野君には途中イライラさせられたこともありスカッとした気持ち半分、可哀想だなと同情半分。親友を失い、恋人に手酷く振られ。狼さんを怒らせてしまった報いが大きすぎる。しかし最後の「他愛ない」の台詞にはぐさり。黒いよ、黒すぎるよ小佐内さん。そしてやはりキスでアウトだったか。ご愁傷様です瓜野君。


同じく、仲丸さんに振られた小鳩君。何という人間失格みたいな振られ方。しかし仲丸さんも自分が最低だけどと認めて別れた辺りは好感触かな。まあ、小鳩君はもう少し仲丸さんの機微に気付いても良かったかなとも思うけれども。二股、あれ三股?を掛けているという情報をもらい、それを仲丸さんが知っていてもおかしくないと何故気付かない。うーむ、その辺は推理とはまた違う思考なのかな?


それと、今回も美味しそうな「栗きんとん」と対比される「マロングラッセ」。小佐内さんはマロングラッセのような関係を瓜野君に求めたけれど無理で、小鳩君との栗きんとんとの関係は裏ごしが足りなかった。このお菓子の使いどころも面白かった。


そして1年越しの2人の出会いの場所が小鳩君と小佐内さんらしくていい。小佐内さんは小鳩君の目の前で別れたわけですが、彼女なりの愛し方というべきなのか、しかしベクトルはやはり間違っているという。しかしやはり2人は一緒にいて欲しい。狼さんも狐さんもつくづく似たもの同士なんですね。もう高校3年生の秋。今までと同じなんだけれども、どこか違う。何かが切って落とされたような気のする2人の関係。果たして「冬季限定」はどうなるのか。続編が楽しみ。




【小市民シリーズ】その他の感想
第1作 「春季限定いちごタルト事件」
第2作 「夏期限定トロピカルパフェ事件」
第3作 「秋期限定栗きんとん事件〈上〉」



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小市民シリーズ、3作目。


あの日の放課後、手紙で呼び出されて以降、ぼくの幸せな高校生活は始まった。学校中を二人で巡った文化祭。夜風がちょっと寒かったクリスマス。お正月には 揃って初詣。ぼくに「小さな誤解でやきもち焼いて口げんか」みたいな日が来るとは、実際、まるで思っていなかったのだ。―それなのに、小鳩君は機会があれば彼女そっちのけで謎解きを繰り広げてしまい…。


裏表紙より引用


夏の事件で互いに別れ、あくまでも表面上は青春を謳歌しているように見える2人。バラバラに行動していると小市民に見えるような。小鳩君は仲丸さん、小佐内さんは瓜野君と互いに新しい恋人と過ごす日々。けれど互いに相手が変わっても根本的なところは変わらない辺りがらしいなと。しかし、互いに新しい恋人と付き合い始めて個人的には軽くショック。やはり2人でいて欲しい気持ちが強いせいかな。


小鳩君は同級生の仲丸さんと付き合っていても、必ず小佐内さんの影がちらりほらり。特に美味しいスイーツに関しては女子顔負けの知識。何となく、印象として小鳩君が小佐内さんに惹かれ始めているような感じ。そして最後にはえーって感じです。自分から告白しておいてそれはないだろう。キープか、キープのつもりなのか。


反して小佐内さんは年下の瓜野君と付き合い始め、表面に出てこない狼の部分が怖い。そして小市民を目指す2人より確実にぎらぎらしている瓜野君。熱血系が一人いても良いかな、とは思うけれど、どうも瓜野君は好きになれないです。何となく、小佐内さんによって恐ろしいトラウマを作られてしまう予感が・・・。そしてキスを交わす小佐内さんがやけに格好いい。しかし、ここで完全に瓜野君は道を違えた気がします。続巻が怖い。


また、やけに耳に残るのは小佐内さんの栗きんとんとマロングラッセの講義と「何も殺さずに食べられる」の一言。これがどうタイトルと結びつくのか気になるところ。


そして、今回の事件である「放火」がどう2人を再び出会わせるのか。楽しみなところ。事件に関しては大分日常系の事件とはかけ離れたかな。そこは少し寂しいところ。


それにしても健吾が頼りがいがある存在に成長したなあ。格好いい。最初のココアの頃に比べればぐっと男気が増しました。しかし新聞部の今後は大丈夫なのか?絶対やりすぎて何か事件が起こりそうなのだが。そこを含めて下巻が楽しみ。




【小市民シリーズ】その他の感想
第1作 「春季限定いちごタルト事件」
第2作 「夏期限定トロピカルパフェ事件」



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小市民シリーズミステリー待望の二作目。

小市民たるもの、日々を平穏に過ごす生活態度を獲得せんと希求し、それを妨げる事々に対しては断固として回避の立場を取るべし。賢しらに名探偵を気取るなどもってのほか。諦念と儀礼的無関心を心の中で育んで、そしていつか掴むんだ、あの小市民の星を!
そんな高校二年生・小鳩君の、この夏の運命を左右するのは“小佐内スイーツセレクション・夏”!?待望のシリーズ第二弾。


裏表紙より


「何だか、素敵な予感がしてるの!」


とすさまじい破壊力を持ったこの一言から始まった気がする。ここから小佐内さんの筋書きが始まっていたと思うと恐ろしい。小佐内さんが黒すぎる。羊の皮を被った狼。なんて言い得て妙。


今夏は初めから最後まで小鳩君が小佐内さんに翻弄された気がします。はじめのうちは小鳩君と一緒にいたいが為に「小佐内スイーツコレクション」をつくって一緒に回り始めたのだと思っていたのですが・・・・予想外すぎる。確かに話の流れがあまりにも綺麗に流れているとは感じたが、まさかここまで用意周到に動いていたとは。狼の行動力と執念深さに脱帽しました。そこまでされたらいくら相方でもたまったもんじゃありません。小鳩君が可哀想すぎる。


読み始めてから小佐内さんの行動に疑問を持ち、もやっとした引っかかった部分が気になっていたので最後にすっきりと解決したのは良かったが、むしろ今後が気になる終わり方になった。盤石かと思われた狐と狼のコンビがシリーズ2作目にして解散。今後の秋と冬がとても気になります。早く秋を買いに行かなければ!






 【小市民シリーズ】その他の感想
 第1作 「春季限定いちごタルト事件」



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小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。きょうも二人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。それなのに、二人の前には頻繁に謎が現れる。名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に迫られてしまう小鳩君は、果たしてあの小市民の星を掴み取ることができるのか? 新鋭が放つライトな探偵物語、文庫書き下ろし。

裏表紙より
 


初米澤穂信さん作品。前からイラストといいタイトルといい気になってはいたのですが、中々手を付けずにいましたが丁度季節は春。季節的にも良いし、読もうと購入してきました。


殺人事件のないミステリーってすごく珍しい気がします。細々とした日常的なミステリーの数々がおもしろい。小鳩君は探偵タイプの頭の切れる感じが読み始めてすぐに気がつく。けれど、扱う事件が日常的な物ばかりなのでとてもコミカルで読みやすい。
反して小山内さんは始終おどおどした印象だったので既に小市民な気がしていたのですが、やられました。「狼」に「狐」。実によく特徴を捉えた表現の仕方だなと思いました。


表現の仕方、という点においては‘小市民’の言葉の使い方も珍しい。確かに小市民は自ら小市民なんて言いませんし。けれど、どんなに頑張っても小市民になりきれない2人が微笑ましかったです。特に小山内さん。自転車をとられたときは例え小市民でももっと大袈裟に落胆するし、憤るって。もっと感情を爆発させてもありかと。でも、その後の彼女の行動には見事にやられました。すごく魅力的な人物ですね。
彼らの過去がもの凄く気になるところ。そして、妙においしいココアを飲みたくなりました。





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異能の一族・縹家の宮で目覚めた秀麗。外界と隔絶された宮から出るには、大巫女・瑠花に会わねばならない。けれど彼女の居場所は分からず、異能「千里眼」を持つ珠翠を探すことに。一方王都では、史上最悪の大災害、蝗害に対し、重臣たちが協議を重ねていた。しかし対処の全権を委任した国王の劉輝は、ただ見守るだけ。珠翠探しと並行し、蝗害の対処法も探る秀麗は、劉輝の救いとなれるのか!?
クライマックス直前の第16弾!!

裏表紙より


というわけでついに新刊!!
とっても楽しみに待っていました。前巻が確か12月頃に発売したので思っていた以上に速かったのですごく嬉しいです。ただ、次巻は時間がかかる(あとがきより)とのことなのでのんびりと待とうと思っています。


閑話休題。


今回メインは秀麗、リオウ、楸瑛、珠翠の4人。表紙の通りですね。個人的に表紙にリオウ君が出て嬉しかったり。
そして、最終回直前とのこともあり怒濤のように話が進みました。メイン4人は勿論良い働きをしたのですが、個人的に眼から鱗だったのは旺季。彼の考え方に今ひとつピンと来なかったので予想以上に彼の気の持ち方がぐっときました。「嫌いなものと戦い、変えるためにここに来た」格好いいじゃないですか!劉輝がどのような国を作り上げるのか。勿論気になるところではありますが、旺季が作る国だったらどんな国になるのだろう。純粋に気になります。ただ、その後。彼がいなくなったその後は王はどうなるのか。国の体制が王政ではなく民主主義となるのか。・・・そこまで展開するとは思いませんが、旺季の国作りが気になり始めたのは事実です。文句なしに格好いいです。



おじさん組で言えば紹可と孫陵王の掛け合いも楽しかったです。それにしても上には上がいるものですね。黒白将軍と宋将軍の三人と同時に互角に渡り合ったってどんなの。この人に関してはのらりくらりしていた為、今までピンと来なかったのですがうん。恐ろしい。「気に入ったから俺たちの仲間になれ!」脈絡がないだけに驚きましたが人となりが分かる一言ですよね。この思い切ったところ好きです。


で、メインに移るわけですが。
感慨深かったのはリオウ君ですね。最初は人形のようだった彼も本当に成長しました。父親に噛みつき、血族の者達に噛みつき、けれど筋は通して。読んでいて小気味良いです。それと同時に標家の全貌も見えてきましたね。本の管理に関してはもう何も言うまい・・・一生かかっても読み切れない。というか、妖弧や幽霊が普通にうろついているのを放置しているのってどうなのか。いいのだけれど、何か納得しきれないというか・・・。そしてようやくコウ害の対策も見つかり、これからがどうなるのか楽しみなところ。


そして珠翠と楸瑛の2人。個人的に楸瑛の株が上がりまくりなのですが(笑)藍州編辺りからうなぎ上りだったのですが、だめだ、迅との掛け合いが好きすぎて堪らない。本音だだ漏れでヘタレな部分がいいですねー(楸瑛好きの人すみません。楸瑛好きなんですよ? 汗)何だかんだ言ってこの2人くっつきそうなのかな?どうなるのか気になるところですね。珠翠も辛い試練を乗り越え、瑠花との掛け合いがすごく良かった。珠翠の選択にはぐっときました。これから彼女の選択がどう作用してくるのかが楽しみ。


ようやく見えてきた暗躍している人物と影。これからが本当に楽しみ。




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のんびりなので更新は遅いと思いますが、ちまちま書いていこうと思います。よろしくお願いします。

【追記】かなり更新空いてすみません。体調不良と多忙でブログを書く気力がorz またぼちぼち書いていくのでよろしくお願いします。
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