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超雑多感想所。お暇なときにでもお立ち寄り下さい♪ 感想はネタバレしています。まだ読んでいない、プレイしていない方はご注意を!
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「女だてら 麻布わけあり酒場シリーズ」、第1巻。


聞き上手、料理上手の女将おこうを頼って、わけありの客が集う人気居酒屋。ところが出火でおこうが落命し、彼女に惚れていた常連客の元同心・星川、瓦版屋の源蔵、元大店の若旦那・日之助は途方に暮れる。せめてもの弔いに三人は店の再建を誓うが、思わぬことから火事が付け火である証拠をつかむ・・・・・・。時代小説の気鋭、待望の新シリーズ第一弾!


裏表紙より引用


風野真知雄さん新シリーズ!とのことで以前から気になっており、また「妻は、くノ一」のように3ヶ月連続刊行とのことだったので、3ヶ月待ってついに3巻目が発売されたのででようやく手に取りました。


元同心、元若だんな、元かわら版と年齢も職種も違う人物達は、おこうが営んでいる居酒屋に通う常連客であり、女将であるおこうを好いていた。そんな時、突然の火事でおこうが亡くなってしまう。普段しっかりとしているおこうが失火をするだろうか・・・?


疑問に思いながらも3人の常連客はおこうを弔うため、焼けたその場所に以前と同じ間取りで居酒屋を建て、新たな女将を立てて経営をしていくことした。しかし雇った女将達は一癖も二癖もある人物ばかりで長続きもしない。そんな中、突然尋ねてきたおこうの娘・小鈴で・・・・・・。


この多種多様な3人に「大江戸定年組」を思い出した。といっても彼らは隠居済みで同年代だけれど。小鈴の話からどうにもおこうには何か事情があった様子。果たして事件の前に預けた物は何なのか。付け火の犯人とは? しかも最後は急展開! この終わり方が本当に上手い。


久々に風野さんの作品を読みましたが、読みやすく物語に入り込みやすく、独特のユーモア溢れる雰囲気が好き。特に3人がどう活躍するのか楽しみ。また、常連客達も中々に個性派揃いで面白い。このシリーズもはまりそうだ。




[風野真知雄]その他感想

【妻は、くノ一シリーズ】その他の感想
第1作 「妻は、くノ一」
第2作 「妻は、くノ一 (2) 星影の女」
第3作 「妻は、くノ一 (3) 身も心も」
第4作 「妻は、くノ一 (4) 風の囁き」
第5作 「妻は、くノ一 (5) 月光値千両」
第6作 「妻は、くノ一 (6) 宵闇迫れば」
第7作 「妻は、くノ一 (7) 美姫の夢」
第8作 「妻は、くノ一 (8) 胸の振子」
第9作 「妻は、くノ一 (9) 国境の南」



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レディ・ガンナーシリーズ、第5巻。


久方ぶりに故郷へ帰った異種人類のベラフォードを、幼い頃に亡くなった母親の出身種族《南天極楽鳥》の使者が待っていた。誰にも知られていない里で、20年に一度の大祭に参加してもらいたいという怪しい申し出を受けたベラフォード。いぶかりながらも旅立った彼だったが、かの地で出会った想像を超える奇妙な事態に、ついには危険も顧みず、キャサリンたちの助けを求めることに! 型破りのお嬢様が挑む、大冒険旅行の結末とは!?


裏表紙より引用


こちらも久々に再読。4作目が上中下巻と3冊だっただけに、1冊で纏まった5作目は読みやすくスピード感がありじっくりと読み込んだ。


5人とも口では良いことは言わないけれど、それぞれ信頼関係が出来上がっている辺りが読んでいて好き。特にベラフォードの種族達の傲慢さが鼻についただけになおさら。また、ベラフォードが静かに怒る姿が逆に怖い。しかし勿体ないのは折角華やかな羽を持つ「南天極楽鳥」が沢山登場していたのだから、是非ともカラーで見たかった。


また、今巻始めて賢者様のお姿を拝見できたのは嬉しい。実際に見たら叫んでしまいそうだけど、挿絵で見ると妙に愛嬌があって好きです。


南天極楽鳥の価値観や風習から展開が何となく読める物の、文章が安定しているのでじっくり読み込めた。いつもよりレディ・ガンナーの活躍は小ぶり気味ですが、その分南天極楽鳥であるライガスさん等己の種族に疑問を持った人達の活躍がいい。もしも自分達の価値観が総崩れになったら彼らのような行動に移せるかどうか・・・。その辺り感慨深いです。さて果て新作はいつになるのか。次巻が楽しみ。




【レディ・ガンナーシリーズ】感想
第1作 「レディ・ガンナーの冒険」
第2作 「レディ・ガンナーの大追跡〈上〉」
第〃作 「レディ・ガンナーの大追跡〈下〉」
第3作 「レディ・ガンナーと宝石泥棒」
第4作 「レディ・ガンナーと二人の皇子 〈上〉」
第〃作 「レディ・ガンナーと二人の皇子 〈中〉」
第〃作 「レディ・ガンナーと二人の皇子 〈下〉」
レディ・ガンナー外伝 そして四人は東へ向かう


[茅田砂胡]その他感想

【デルフィニア戦記】感想
デルフィニア戦記外伝2 コーラル城の平穏な日々



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レディ・ガンナーシリーズ、第4巻下巻。


皇太子レースの雲行きが、さらに怪しくなってきた。コルテス家の次期皇太子候補を狙っている一味はひとつではないらしい。家の勝手で男として育てられ、未来の国王として尊大に振る舞うことしかできないフェルナンド。こんないびつな少女だが、なんとかして救い出したいと思うキャサリンは、混迷の度合いを深める事態を打破すべく、異種人類たちと最後の手段に打って出た! お嬢様の怒りがすべての闇を晴らす、大陰謀劇堂々の解決編。


裏表紙より引用


「〈鷲〉のドーサをバスケットに詰めたって!?」 見事な三重奏である(笑) 2人の皇子も今巻で完結。ようやく出そろった2人の皇子、フェリーシアとフェルナンド。上中巻で堪ったフラストレーションをキャサリンが痛快かつ爽快に収めてくれる。


フェリーシアとフェルナンドが薔薇屋敷でぎこちなくも生活している姿が微笑ましい。そしてキャサリンの剛胆な行動力に目を見張るダムーに跨り、伯爵様を助けに行く様は手に汗握る。口上を述べてからの展開も秀逸。キャサリンが活躍するのは読んでいて凄く楽しいですが、アナザーレイス達が活躍するのも好きです。今回ヴィンスはあまり活躍しませんでしたが、最後の最後でやってくれました(笑)


それにしても黒幕が彼女だとは・・・予想外の人物でした。けれど、義理の息子への愛情と憎悪を持ち合わせながらその思いを両立させている姿が良い味出てました。


また、個人的に印象に残っている台詞がキャサリンの「大人に大人の事情があるなら、子どもにも子どもの事情があるのよ」。この台詞から子供達3人が秘密を共有し守る姿がいい。いつかまた2人とも登場しないかな。




【レディ・ガンナーシリーズ】感想
第1作 「レディ・ガンナーの冒険」
第2作 「レディ・ガンナーの大追跡〈上〉」
第〃作 「レディ・ガンナーの大追跡〈下〉」
第3作 「レディ・ガンナーと宝石泥棒」
第4作 「レディ・ガンナーと二人の皇子 〈上〉」
第〃作 「レディ・ガンナーと二人の皇子 〈中〉」
レディ・ガンナー外伝 そして四人は東へ向かう


[茅田砂胡]その他感想

【デルフィニア戦記】感想
デルフィニア戦記外伝2 コーラル城の平穏な日々



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レディ・ガンナーシリーズ、第4巻中巻。


皇太子は作るもの!? ―側室が産んだ男の子の中から優秀な子を皇太子に選び、その母親を王妃にする―このエルディア王国独特の皇太子レースをめぐる事件に、いい加減うんざりしていたキャサリンだったが、暗殺から一度は命を助けた皇太子候補の少年の秘密をダムーたち用心棒から聞き、ついに決意した。「このまま黙って見ていることはできない!!」奇妙で独善的な因習に、レディ・ガンナーが悪戦苦闘する、シリーズ屈指の大長編中巻。


裏表紙より引用


外伝を読んでからの再読なのでどうしても〈鷲〉のドーサと〈獅子〉のシルヴァに息子が出来、大きくなって立派になったなと思ってしまう(笑) 外伝を読む前から本編でのドーサが好きだっただけに、キャサリンがドーサをバスケットに入れてしまう場面はその後の展開も鑑みて笑ってしまう。自分からバスケットに入る場面を想像すると可愛くて仕方がない。そして、そんなドーサとも友達になってしまうキャサリンが凄すぎる。


また、フェルナンドがキャサリンと出会う度、少しずつ自分の価値観と違うことを言われぐらつき、少しずつ変化していくのが良い。皇太子も今の風習を変えようと奮闘し、コルテスのマリアを愛していると言っているが・・・この辺りの件はかなり衝撃的。王冠が欲しいと、ついにはヴィンスを坊ちゃまに仕立て上げようと、フェルナンドを・・・。


この中編でフラストレーションを溜めるだけ溜めた分、下巻でどれ程解消してくれるのか。久々に読み直しても下巻を読むのが楽しみになる。エルディア王国の風習や習慣は納得の出来ないことが多いけれど、やはりこの話はレディー・ガンナーシリーズの中で1・2を争うくらい好きです。



【レディ・ガンナーシリーズ】感想
第1作 「レディ・ガンナーの冒険」
第2作 「レディ・ガンナーの大追跡〈上〉」
第〃作 「レディ・ガンナーの大追跡〈下〉」
第3作 「レディ・ガンナーと宝石泥棒」
第4作 「レディ・ガンナーと二人の皇子 〈上〉」
レディ・ガンナー外伝 そして四人は東へ向かう


[茅田砂胡]その他感想

【デルフィニア戦記】感想
デルフィニア戦記外伝2 コーラル城の平穏な日々



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レディ・ガンナーシリーズ、第4巻上巻。


「あんな《役立たず》を誘拐?」 仕事を失って浮かない顔のダムーたちの前で、突然ヴィンスが連れ去られた。追いかけてみると、犯人はエルディア王国の大貴族。命を狙われている王子の身代わりになってほしかったのだという。そんな勝手なと思いながらも、金のない用心棒四人組はOKするのだが・・・・・その頃キャサリンもこの王家の奇妙な風習に悩まされていた。シリーズ屈指の理不尽な事件に、信念のお嬢様、キャサリンの怒りが大爆発!?


裏表紙より引用


シリーズ第4作目で上中下巻の上巻。個人的に4作目がレディー・ガンナーシリーズの中でも1・2を争うくらい好きな話です。これまでは異種人類との人種差別がテーマになっていましたが、今回は性差別が問題。舞台であるエルディア王国、王家の習慣や風習は本当によく練られている。ファンタジーでライトノベルですが、社会問題について考えさせられる物語。


レディー・ガンナーことキャサリンが国を飛び出し、隣国のエルディア王国へ。闘技場では相変わらずキャサリンの口上が見事。何処にいてもぶれない彼女が嬉しい。そして堂々と獅子に向かって銃口を向ける姿は圧巻。挿絵が格好良すぎます。そして出会う妃8家の一つマラカム家のフェルナンドへの平手一閃は実に痛快。キャサリンに対して圧力をかけてくるマラカム家への対応が凄すぎる。14歳でこの対応。キャサリンが年頃になったら本当に素敵な女性に成長すると思う。


そして、今巻も異種の族長たちとお嬢様の親交が深くなっていくのがいい。白頭鷲を保護し、鷲を迎えに来たのが〈獅子〉の族長シルヴァ。しかも後日お礼と話をしに来たときには〈狐〉のコーネリアスと再会。外伝を読んでの再読なので、シルヴァが本当に成長したなあとつい思ってしまう(笑) 早くドーサさん登場しないかな。


いつも思うのですが、茅田さんの作品は本当に終わり方が上手い! 用心棒達と再会した後には驚愕の事実が判明し、え、ここで終わり? と思わず思ってしまう。しかも用心棒達の「お嬢さんそれは言わない約束なんだぜ」と言わんばかりの溜息というのがシュールすぎて思わずにやり。さ、続き続き。




【レディ・ガンナーシリーズ】感想
第1作 「レディ・ガンナーの冒険」
第2作 「レディ・ガンナーの大追跡〈上〉」
第〃作 「レディ・ガンナーの大追跡〈下〉」
第3作 「レディ・ガンナーと宝石泥棒」
レディ・ガンナー外伝 そして四人は東へ向かう


[茅田砂胡]その他感想

【デルフィニア戦記】感想
デルフィニア戦記外伝2 コーラル城の平穏な日々



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レディ・ガンナーシリーズ、第3巻。


ローム王国行きの船上。ゲルスタン事件で知り合った少女、ミュリエルの故郷を訪問するという気楽な旅に心弾ませていたキャサリンは、偶然駆け落ち話を聞いてしまう。ロマンス小説のような一場面に、不思議な興奮を覚えた彼女だったが、まさかこの小さなエピソードをきっかけに、大がかりな宝石盗難事件に乗り出すことになるとは思わなかった! お馴染み四人の用心棒に加えて、宿敵(?)アンジェラも登場、絶好調のシリーズ第3作。


裏表紙より引用


キャサリンいるところに事件有り! と銘打ってもOKのような気がしつつ、レディー・ガンナーシリーズ第3巻は1巻で登場したアンジェラ、2巻で知り合ったミュリエル、そしてキャサリンの3人娘が大活躍。用心棒達も登場する物の活躍するのが両家のお嬢様3人なのだから恐るべし。


今巻は駆け落ちから宝石盗難事件へと発展するが、犯人が何とも言えず小物(笑) 前回や前々回に比べると少々事件としては小粒気味ですが、個人的に物語の展開が凄く好き。しかし最後に狐が捕まらなかったのは非常に残念。いつか捕まることを祈ります。


それにしてもダムーが登場し、ミュリエルがわざわざ彼のために部屋の隅に移動する場面は涙を誘う。いじらしく、本当にミュリエルが可愛らしい。それを見つめるキャサリンとアンジェラがの2人が何とも言えず良かった。




【レディ・ガンナーシリーズ】感想
第1作 「レディ・ガンナーの冒険」
第2作 「レディ・ガンナーの大追跡〈上〉」
第〃作 「レディ・ガンナーの大追跡〈下〉」
レディ・ガンナー外伝 そして四人は東へ向かう


[茅田砂胡]その他感想

【デルフィニア戦記】感想
デルフィニア戦記外伝2 コーラル城の平穏な日々



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レディ・ガンナーシリーズ、第2巻下巻。


ウィンスロウ家のキャサリンは、秘密結社に狙われたベラフォードを助けるために、ゲルスタンへと旅立った。しかし、最初に訪れたライエ州で、彼女は異種人類に間違われて捕らえられてしまう。その州は、住民全てがアナザーレイスに対して、強い偏見と敵意を持っていたのだ。領主の城館に虜囚となったキャサリンは、そこで意外な人物と出会うのだが・・・・・・。型破りのお嬢様の大冒険は、用心棒四人組を巻きこんで、さらにヒートアップ!!


裏表紙より引用


前巻、かなり危険な状態からの幕開けですが、キャサリンの素晴らしい機転で回避。キャサリンの漢らしさ(褒め言葉)にはほれぼれさせられます。そして初登場の〈鰐〉のミュリエル。もの凄く可愛らしく純粋で、微笑ましい反面形態変化をしたときのギャップは凄まじい。本当、爬虫類の方々は美形が多いのかな。


キャサリンやミュリエル、そしてヘンリーと用心棒達が再会してからは、怒濤の勢いで物語が進んでいく。キャサリンが屋敷に乗り込んでからの展開が事件の内容が酷かっただけに痛快。挿絵のキャサリンと愉快な仲間達は頼もしく、格好いい。


それにしても『人獣撲滅を目指す会』であり、アナザーレイスへの差別が酷い人物達がインシードとは何という皮肉。しかしコンラート少年が哀れと言えば哀れ。確かに父親に反抗しづらいだろうが・・・今後彼は重い十字架を背負って生きなければいけないだろう。


それにしてもミュリエルとダムーが婚約していたとは目から鱗。いやいや、無理ですよ! と思わず言いたくなる。個人的にはダムーとキャサリンを大プッシュしたいのですが、どうなるのだろう? 最後にはヘンリーがミュリエルを?と三つ巴で気になる展開。外伝で色々と発覚しますが、始めて読んだときはどうなるか気になって仕方がなかった。勿論今でもどうなるか分からない分、この恋愛模様は気になるところ。


茅田さんの作品はさくっと読め、ユーモラスな筆致。そして人種差別という重い題材をしっかりとした骨組みで描かれているので読み応えがあり、また敵についての表現が本当に上手い。「復讐」についても人それぞれで難しいけれど、目には目を歯には歯をという考え方は間違っていないと思う。うーむ、考えさせられる。




【レディ・ガンナーシリーズ】感想
第1作 「レディ・ガンナーの冒険」
第2作 「レディ・ガンナーの大追跡〈上〉」
レディ・ガンナー外伝 そして四人は東へ向かう


[茅田砂胡]その他感想

【デルフィニア戦記】感想
デルフィニア戦記外伝2 コーラル城の平穏な日々



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レディ・ガンナーシリーズ、第2巻上巻。


ウィンスロウ家のお嬢様キャサリンは、旅先で知りあった風変わりな用心棒四人組に魅せられ、そのひとり、《蜥蜴(とかげ)》のベラフォードの似姿を、美術の授業で描いてみた。しかし、彼ら用心棒たちの、動物に形態変化(トランスフォーム)する能力に注目していた、秘密結社がこれに気づいたから、さあ大変。キャサリンは、自らの不注意がひき起こした大騒動に、父親が止めるのを振りきって、ふたたび飛び出した! 痛快無比のアドヴェンチャー・ストーリー第2弾。


裏表紙より引用


レディー・ガンナーが登場するのは少し時間がかかりますが、2巻も実に面白い。前半で異種人種と無形種がどのように付き合っているのかを巧みに描いている。


〈狐〉のコーネリアス、〈梟〉のチャリオット、〈獅子〉のシルヴァ、〈馬〉のダンテス、〈鷲〉のドーザなど今後も関ってきそうな魅力的な異種人類達が登場し、世界観が一気に広がった。また、〈蛇〉のヘンリーや〈虎〉のランスーリンも再登場し、彼らが話し合っている様は楽しい。


そんな彼らが話し合っているアナザーレイスに友好的ではない無形種、『人獣撲滅を目指す会』。アナザーレイスの差別問題にはがりがり精神を削られる分、エリオット卿やキャサリンのような無形種の姿勢が好ましい。それにしてもニーナの観察眼は凄すぎる(笑)


そして再びキャサリンを中心に巻き起こる大騒動。悪意のないキャサリンの出来事から以前の仲間達に繋がっていく流れは自然で上手い。そんな中、隣国に行くこととなり、お供に〈蛇〉のヘンリーを加えての出発。しかもこの隣国では異種人種に強い偏見があり、最後には村人達に異種人種だと勘違いされ捕らえられてしまう。まるで中世の魔女狩りのような展開にはハラハラドキドキ。早く下巻も読まないと!




【レディ・ガンナーシリーズ】感想
第1作 「レディ・ガンナーの冒険」
レディ・ガンナー外伝 そして四人は東へ向かう


[茅田砂胡]その他感想

【デルフィニア戦記】感想
デルフィニア戦記外伝2 コーラル城の平穏な日々



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レディ・ガンナーシリーズ、第1巻。


「お嬢さま、もう無理です! 追いつかれます」「大丈夫よ。みなさんがついているじゃないの」ウインスロウ家の娘、キャサリンは、ここに至って、ようやく用心棒たちに声をかけた。ことの始まりは一通の手紙。隣国の幼なじみに危機が迫っていると聞いたキャサリンは、侍女ひとりと、風変わりな四人の用心棒を連れて旅立ったのだが・・・・・・破天荒なお嬢さまと、動物の姿に変身できる不思議な人々が織りなす、ファンタスティック・ストーリー登場。



裏表紙より引用


外伝を読んでの再読。久々に読みましたがやはり面白い! 初めのうちは設定に中々慣れず、進みにくかったのですが慣れてからは一気に物語に引き込まれる。何度も読み直してます。


外伝の感想にも書きましたが、レディ・ガンナーシリーズは世界観が独特で、純血種(アナザーレイス)、混血種(インシード)、無形種(ノンフォーマー)の3つの人種が織りなす世界。ハードボイルド調で西部劇のような世界観は読めば読むほどはまっていく。


茅田さんの描く物語の女性は精神的にも、肉体的にも強く格好いい人が多いのですが、レディ・ガンナーシリーズの主人公である「キャサリン」は超人的な力を持っているわけでもない普通のお嬢様・・・かと思いきや、良い意味で裏切られます。好奇心、正義感、頑固さ、勇敢さ、そして機転の早さと柔軟さと良い、何と貴族のお嬢様らしくない事か! 狼や熊に襲撃され、銃をぶっ放した場面は痛快で爽快。


そして、愉快な仲間である〈ごちゃまぜ〉のダムー、〈猫〉のケイティ、〈蜥蜴〉のベラフォード、〈役立たず〉のヴィンセント、そしてメイドのニーナを加え、実に個性的で魅力的な登場人物達が活き活きと動いているのが読んでいて小気味良い。読了感もよく、最後は胸がすっとしてページを閉じることが出来ます。個人的に野獣さんがお気に入りだったり(笑)




【レディ・ガンナーシリーズ】感想
レディ・ガンナー外伝 そして四人は東へ向かう


[茅田砂胡]その他感想

【デルフィニア戦記】感想
デルフィニア戦記外伝2 コーラル城の平穏な日々



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レディ・ガンナーシリーズ、外伝。


美麗な羽をきっかけに知り合ったベラフォード&ヴィンセントとケイティ。そこに猪を担いでやってきた《ごちゃまぜ》のダムーは、食料と共にトラブルも運んできたのだった! ご存じ用心棒四人組の初めての出会いを描く「そして四人は東へ向かう」ほか、《蛇》と《鰐》の種族を超えたラブロマンス「木に登る鰐」、空から舞い降りた《鳥》と若き《獅子》の美しき友情「蒼天に輝く」など全5編を収録。愛と冒険に満ちた珠玉短編集。


裏表紙より引用


レディ・ガンナー初の外伝ですが、タイトルの「レディ・ガンナー」は登場せず。けれど本編の過去話により世界観が一気に広がった、外伝らしい一冊。


レディ・ガンナーシリーズは世界観が独特で、純血種(アナザーレイス)、混血種(インシード)、無形種(ノンフォーマー)の3つの人種が織りなす世界。読めば読むほど世界観にはまっていく。


「そして四人は東へ向かう」は本編に近く、ケイティら愉快な仲間達の初対面。他4編は過去編等でいつもより雰囲気が異なり、特に「木に登る鰐」「モームと真珠のブローチの話」が感慨深い。


まさかあの鰐の中から見つけ出すとは、流石ヘンリー。格好良すぎます。また特に印象的だったのはミュリエルが鰐の姿のまま木に登ろうとするところ。ミュリエルとヘンリーが今後、どんな過程を踏んでいくのか楽しみ。そして初めて語られたダムーのトラウマの話。そりゃ、トラウマにもなるよ。何その恐ろしい遊び(笑)


また、過去編とのことで以前登場した獅子の「シルヴァ」が鷲の「ドーザ」に出会ったときに起きた殺人事件を描く「蒼天に輝く」、前述の殺人事件の真相が明らかになる「鷲のチェリーザ」、殺人事件に関わった水牛の「モーム」の友情を描く「モームと真珠のブローチの話」は一連が繋がりになっており読み応えがあった。


個人的に一番のお気に入りはモームの話。おっとりした性格のモームが自覚し、戦い、結婚、そして友を助けに行くシーンにはじんわり。いい人だ、モーム。また、シルヴァとドーザは以前にも登場しており、この2人の若き日々は新鮮。こんな繋がりがあったのならば、本編での仲の良さも頷ける。しかし、最後のチェリーザさんには度肝を抜かれた。今後、本編でも彼女が出てくることを望みます。


レディ・ガンナーシリーズは新作がいつ出るか分からないシリーズではある物の、待った分十二分に楽しめるのが嬉しい。果たして続巻はいつになるのか楽しみだけれど、その前に最初から読み直したくなってきた(笑)




[茅田砂胡]その他感想

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ナポリ
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のんびりなので更新は遅いと思いますが、ちまちま書いていこうと思います。よろしくお願いします。

【追記】かなり更新空いてすみません。体調不良と多忙でブログを書く気力がorz またぼちぼち書いていくのでよろしくお願いします。
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