忍者ブログ
超雑多感想所。お暇なときにでもお立ち寄り下さい♪ 感想はネタバレしています。まだ読んでいない、プレイしていない方はご注意を!
[1] [2] [3]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



「バッカーノ!」第13巻。


私の名前はコピーキャット。私は単なる模倣犯。模倣すべきは悪意と偶然。一つの世界を再現しましょう。あの時の豪華列車を再現しましょう。閉じられた世界を再現しましょう―。双子の豪華客船は未曾有の危機に瀕していた。シージャックされていくチェスの乗る『エントランス』。だが、そこに衝突しようと迫るもう一方の『イグジット』は、狂信者や『仮面職人』などの不死者を狙う輩により壊滅的状況に陥っていた。その船上に存在したモノとは―!? 惨劇のフィーロの新婚旅行の行方は―!? そして、物語は核心へと近づいていく―。


かばーそでより引用


2002、Asideからの物語の終結。2002年は「バッカーノ!1705―The Ironic Light Orchestra」を先に読んでいる方がより楽しめるような気がします。


元々は1934年同様3冊講成でCsideまであったらしいのですが、大人の事情により上下巻にて終了。そのため、200ページ分のほどと3人ほどの新キャラのエピソードが削られているそうです。(なかがきより)続巻にて未消化エピソードは出すそうですが、流石に1巻分もエピソードが削られていると少し物語の終わりが雑に感じられました。確かに1934年は3冊分で物語の収束的にはよかった物の、ちょっと量が多いと感じた分2冊だと嬉しいのですが・・・。うーん。


前巻はフィーロ一行が乗る豪華客船「エントランス」側からスタートしましたが、今巻は不死者や狂信者達が乗る豪華客船「イグジット」側からスタート。1705年に登場した「仮面職人」。赤と黒を基調としたデザインの服を着る、子供を神と崇める狂信者「SAMPLE」。ヒューイの招待で搭乗したエルマー達4人の不死者。物語は徐々に加速し、イグジットからエントランスへと移行しながら物語は急速に加速していく。


仮面職人の社長として登場したルキノ・B・カンパネルラ。社長として社員達に慕われているが、仕事としての人殺しは苦手で触感や罪悪感で毎回吐いてしまう辺りが人間らしくて好感触。バッカーノの中で彼のようなキャラクターは貴重な気がします。手品が得意で表の顔として「ルーキー・ウォーロック」というマジシャンとしての顔を持つ。ちなみにこのウォーロックはモニカの名字。また、彼は1705年に登場したモニカとヒューイ子孫であり、妻であるモニカを殺したヒューイを怨んでいるそうで・・・。その辺りの話は最後に。


また、仮面職人の組織最高戦力、死苦(しく)。「病(イルネス)」「老(エイジング)」「死(デス)」「生(ライブ)」。かなりアクの強いメンバーですが、デスは既に前巻死亡。イルネスはゴスロリ少女。元は宗教集団「SAMPLE」から贄神としてあがめられていて、かなり凄惨な過去を持つ彼女ですが、クレアの孫・クローディアによって少しずつ良い方向へ。


エイジングは喋り方が独特で筋骨隆々な美女。前巻登場時にはその独特な喋り方から男性だと思っていただけに意外でした。そんな彼女は、映画「ターミネーター」で登場したM134を片手で操ったり、もう片方の手で刃渡り30センチ以上あるグルカナイフを振り回したりとかなり身体能力が高い。ナイルの女性バージョンっぽい印象。このグルカナイフって別名「くくり刀」のこと。ONEPIECEのヘルメッポが使っていたなと瞬間的に思い出した私って・・・orz いいんだ、今かなりおもしろいから、ONEPIECE。ライブについては最後に。


結構悲惨なことをしている仮面職人ですが、全員が映画愛好者で人柄的には結構嫌いじゃないです、彼ら。というか正直、SAMPLEがあまりにも酷いので他の人達がよく見える気がするだけかも知れませんが。といっても私の中ではルネさんも怖いのですが。


宗教集団「SAMPLE」はかつてエルマーが贄神として選ばれた宗教でもあり、子供を贄神とし、己の欲に忠実に暴力の限りを行うという彼らのスタンスが既に駄目。しかも道主ブライドはシルヴィを花嫁にするとか意味不明すぎます彼。だめだ、ついていけない。生理的に受け付けません、彼ら。


そして、互いの状況を把握し、一時的にでもSAMPLE以外のメンバー全員が共闘してからの戦闘は圧倒的。一気に物語が終結していくのは読んでいて爽快。そして、マルティージョ・ファミリーに新たな用心棒と仲間が加わり賑やかに。ボビーがマルティージョ・ファミリーの英雄になるらしいので今後の彼に期待大。また、イルネスが攫われたことによりシャロンが裏(?)で本格的に始動開始、なのかな。


そして、最後の最後に現れた黒幕。ライブ(仮面職人)=解体屋(殺し屋アンジェロの仲間)=ヴィラレスク(SAMPLEの監視役)、それが同一人物であり、真の名はラブロ・フェルメート・ヴィラレスク。彼が新の黒幕。今回の騒動がヒューイの画策とはどうにも思えなかったので納得したのだけれども、どうにも謎が多すぎる。しかもモニカ殺害も彼の仕業らしく・・・。それと、ラブロとしてセラードに、フェルメートとしてチェス君に喰われている筈なので最低でも2回喰われているはずなのだがどういうこと? 本当に謎すぎる、彼。今後のチェス君の身の上が心配だ。精神的にも肉体的にも。


また、今回の一連の伏線は「1705」「2002」「1710」「1935」「2003」で共有して消化されるそうです。(なかがきより)個人的にナイルVSエイジングは見たい対決なので楽しみ。今巻で黒幕も登場し、今後の各年代がどうなるのか楽しみ。さしあたって最新刊の「バッカーノ!1710―Crack Flag」の展開が気になる所。




【バッカーノ!】シリーズその他の感想
第1作 「バッカーノ!―The Rolling Bootlegs」
第2作 「バッカーノ!1931 鈍行編―The Grand Punk Railroad」
第3作 「バッカーノ!1931 特急編―The Grand Punk Railroad」
第4作 「バッカーノ!1932―Drug & The Dominos」
第5作 「バッカーノ!2001―The Children Of Bottle」
第6作 「バッカーノ!1933〈上〉THE SLASH クモリノチアメ」
第7作 「バッカーノ!1933〈下〉THE SLASH クモリノチアメ」
第8作 「バッカーノ!1934 獄中編―Alice In Jails」
第9作 「バッカーノ!1934 娑婆編―Alice In Jails」
第10作 「バッカーノ!1934 完結編―Peter Pan In Chains」
第11作 「バッカーノ!1705―The Ironic Light Orchestra」
第12作 「バッカーノ!2002「A side」―Bullet Garden」



拍手

PR


「デュラララ!!」×4巻。


「数年前から目撃されている黒バイクというのは、貴方の事で宜しいんでしょうか? 何の目的でこんな危険なバイクで街を走行しているんですか? 犯罪を犯しているという意識はあるんですか?」
東京・池袋。そこには様々な火種とそれに振り回される人種が集う。池袋の都市伝説を放送するテレビ局、服装と特性がバラバラの奇妙な双子の新入生、兄とは正反対の有名アイドル、ダラーズの先輩に憧れる少年、果ては殺し屋に殺人鬼、そして一千万の賞金が懸かった“首なし(デュラハン)ライダー”。そんな彼らが過ごす賑やかな池袋の休日は、今日も平和なのだろうか―。



かばーそでより引用


謳い文句は「池袋の休日」。スピーディーかつ息つかせぬ展開であろうとも今回起きた事象はあくまでも偶然(?)ということになるのだろうか。印象としてはバッカーノ!の展開に近い。


池袋に姿を現した殺人鬼と殺人機械。賞金をかけられ追いかけまわされるセルティー。 帝人の後輩と、双子の姉妹。そしてバーテンダー服の男とその弟。新たな新キャラを数多く迎え、本来出会うはずもなく、本来起こりうるはずの事件はたった一人の怪物によって流れを大きく変え、関係ない人物達も絡め取り、とある一日は街にとって楽しい休日となる。


非日常に溢れたこの街にとって、割と平和な話=休日。臨也が暗躍しなかったからなのか、とも言えるだろうけれど。けれども嵐の前の静けさ。帝人の後輩も含め新たな風が池袋の街に吹きそうな予感。


しっかし、新キャラ達は濃いなあ。双子しかり、後輩君しかり、シズちゃんの弟しかり。その他諸々。彼らが今後どう動くのかも楽しみなところだが、今回はセルティと新羅のカップルが最高だった。最初から最後まで彼らのターン(笑)白バイのルパンの台詞には爆笑した。確かに逃げ方と良い展開と良いルパンですよね。そして、殻に籠もるセルティ。デレる新羅とツンデレセルティ。殺伐とした中の癒しだ。


癒し、といえば今まで書いてなかったけれど、個人的にチャットの会話が好き。今回から人数が増えチャットの雰囲気が変わりましたがそれもまた良し。バキュラが甘楽をフルボッコにすればいいよ(笑)みんなで鍋回。しかも本当に臨也以外全員鍋。出遅れて虚栄心をはる臨也がいつもと印象が変わり笑えた。




【デュラララ!!】その他感想
第1作 「デュラララ!!」
第2作 「デュラララ!!×2」
第3作 「デュラララ!!×3」



拍手



「デュラララ!!」×3巻。


「あんたは人を殺せるか? 新宿で情報屋なんかやって、何人もの人間を好きなように弄んで。折原臨也、あんたは、人を殺せるのか? 自分の手で、直接な。ナイフで死なない程度に刺して、お茶を濁し続けやがって。まあ、何を言っても・・・結局お前は誰か他人を使うんだろう? 笑える程に、卑怯な奴だなお前は」
東京・池袋。そこには寂しがり屋な過去が集う。現実から逃避し続けるボス、責任を感じている女子高生、友人の想いに気づけない少年、乗っ取りを図る男、未だ情報で 人を操る青年、そして漆黒のバイクを駆る“首なし(デュラハン)ライダー”。そんな彼らが過去を乗り越え、三つ巴の哀しい現実に立ち向かう―。



カバーそでより引用


今回の話の焦点は帝人、杏里、正臣の三人にあてられ各々のグループによる三すくみ状態。そこにさらにスポットを当てられたのが正臣。正臣の過去を重点的に黄巾賊と元カノ・沙樹を絡め取った正臣の成長話。1巻は帝人、2巻は杏里ときたところでようやく三人出そろった感があります。ただし、正臣は今回の話で成長し過去から脱却し前へと一歩踏み、杏里も前巻でそこそこ成長した印象がありますが、唯一変化がないのが帝人。いや、変化がないというわけではないのだけれども、グループで唯一“顔”を知られていないし。その辺り今後どうなるんだろう、いろんな意味を含めて。


それにしても今回は正臣が格好良かった。黄巾賊に殴り込みに行ったシーンは痺れた。何の力もないのに覚悟を決め、立ち向かっていくその姿。格好いいなあ、正臣。そして清算された沙樹との関係。うん、本当によかった。その後の足取りがどうなるのかが気になる。また、正臣と対照的すぎて法螺田(ほらだ)のクズっぷりが浮き彫りになったわけだが。微妙にバッカーノのダラスと印象が被る。でもダラスの方が妹の分何百倍ましだけれど。


また、今回もセルティのでれっぷりが可愛い。新羅の父親と再会で問われる内容にさらっと返している辺りがセルティの成長を物語っている。それにしても白バイ隊すごいな。「舐めるなよ化け物」。そんな言葉を返して突っ込んでくる彼らには脱帽。そして一番まともな神経をしているのがセルティなのだと改めて思う。可愛すぎるよセルティ。


今までの成田作品の中で1番青春臭くて気持ち良い。(といってもバッカーノしか読んでませんが)そして後半の怒濤の追い上げが痛快でいい!最後にサイモンが臨也に一発かましてくれてすっきり。ありがとう、サイモン。そして彼はいったい何者。どんだけ日本語とロシア語で印象違うのサイモン。次回は謎のロシアから謎の軍人達も現れるようなので(あとがきより)さらに面白くなりそうな予感。




【デュラララ!!】その他感想
第1作 「デュラララ!!」
第2作 「デュラララ!!×2」



拍手



「デュラララ!!」×2巻。


「私は、人が好きよ。誰が好きかって? 違う、違うわ! 私は人間がみんなみんなみんな好きなのよ! どこが好きかって? 野暮なこと聞かないで! 全部よ、全部! なにもかも、なにもかもが好きなのよ。だけど、あなたを愛する事はできないわ。だけど、あなたは私を愛して」
東京・池袋。そこには人を愛することが不器用 な人間が集う。自分の立ち位置を悩む女子高生、池袋を取材する三流雑誌記者、セクハラ疑惑の教師、黄色いバンダナを巻いた黄巾賊、池袋最強のチンピラ、様々な裏情報を操る青年、そして漆黒のバイクを駆る“首なしライダー”。そんな彼らが連続通り魔事件に巻き込まれ、池袋が壊れ始めていく―。



かばーそでより引用


タイトルの×2の表現が独特で結構好きです。なんとなくデュラララらしくて(笑)
1巻はまだ「歪んだ恋の物語」と印象が強かったけれど、2巻からは恋というよりは「歪んだ愛の物語」って感じかな。恋愛、友愛、近親愛、自己愛、人間愛、池袋愛とか。愛も色々。ここまで人間の歪んだ愛が溢れている中でデュラハンであるセルティが最も一般的な感覚を持っているように感じる。というかセルティが普通に可愛く見えてきた。(読めてきた?)パソコンの前でネコ「??」とかしているのがシュールだけれども可愛い。


今回は前回に焦点が当たらなかった人物を中心とした話。成田さんの作品にしては珍しく新キャラが少ない。視点が変わる群青劇は相変わらず。そこが良いのだけれども。妖刀・罪歌と園原さんの意外な過去や決意。シズちゃんの絶望と恐怖、暴力と力。臨也の行動の謎。変貌する池袋、不穏、混乱、最悪の予兆。そして黄巾賊。そして産まれた三つ巴。この三勢力がどう変化し動き始めるのか。予想外の人物達が“頭”だからこそ面白くなってきた。ただ、帝人君だけ表に上がっていない辺りどうなるのだろうか。うーむ。


それにしても多作品の友情出演がとにかく多い。よく分からないものも多いけれども、時雨沢さんや渡瀬さんの作品は読んだことあるのが書いてあって吹いた。そしてATOGAKI(誤字にあらず)が笑える。いや、最後読みづらすぎるから。読んだけれども(笑)




【デュラララ!!】その他感想
第1作 「デュラララ!!」



拍手



「デュラララ!!」第1巻!


「楽しみだなあ。楽しみだなあ。楽しみだなあ。この町は俺の知らない事がまだまだまだ溢れ、産まれ、消えていく。これだから人間の集まる街は離れられない! 人、ラブ! 俺は人間が好きだ! 愛してる!」
東京・池袋。そこにはキレた奴らが集う。非日常に憧れる少年、喧嘩上等のチンピラ、ストーカーもどきの電波娘、趣味で情報屋を営む青年、ヤバイ患者専門の闇医者、魔物に魅せられた高校生、そして漆黒のバイクを駆ける“首なし(デュラハン)ライダー”。そんな彼らが繰り広げる物語は痛快なほどマトモじゃない。だが、彼らは歪んでいるけれども。―――恋だってするのだ。



かばーそでより引用


バッカーノも大分読んだのでこちらに手を付けてました。まだアニメ未視聴なので後々アニメを見てから原作との違いを交えて感想も書こうかと。アニメは放送終了してしまいましたが、現在DVDを買おうか検討中。


どこが恋愛話に繋がるのか、と思いつつ読み進めればちゃんと恋愛話でした。歪みきった愛ではあるものの。キャラクター達の価値観と世界観が独特で面白かったです。それぞれに良い(性格)歪み具合だ。読み終わった後の印象としては人物、舞台背景の紹介がメインかな、と。登場人物が多いが最後にきゅっとまとめ上げる疾走感は流石。そして登場人物が多いにもかかわらずその1人1人がしっかりと地に足を付けて立っているのも流石。


それにしてもまさか都市伝説「首なしライダー」=デュラハンを持ってくるとは予想外。都市伝説としての首なしライダーは良く聞く、というよりも某ドラマで私の中では馴染み深いものだったのですが、それをデュラハンとするのが成田さんらしいかなと。後書きにもマイナーと書かれてましたし。そして帝人くん。途中から予測はついた物の、やっぱり字面で読むといいなあこの疾走感。ただ力を手に入れられただけではない辺りが好きです。キーマンは折原臨也。彼が関わるとろくな事がないというが、まさにその通りな気がする。


成田作品は登場人物が多く皆、個性的ですからねぇ。そこが一番の魅力です。物語としてはまだ序章といったところ。2巻を読んでから一気に物語が広がりそう。さーて2巻読むか!




拍手



暁と黄昏の狭間、第4巻。


あの騎士を、必ず再び己の魔法陣に横たわらせ、考え得る限りの呪文を使って、死よりも惨い苦痛と屈辱を味わわせてやるのが、チョンベルの望みだった。耐魔力を持つ鉄器を求めて、セフルとギルダン・レイは無法の地『赤い平原』へと旅立つが、ヘン=ジャックの魔呪師チョンベルが、ギルダン・レイへの残酷な復讐を胸に、二人を待ち受けていた。火神ソーンを崇める部族から、『セゲドの鋼』を手に入れることはできるのか。二人の絆が試される。


裏表紙より引用


濃厚なファンタジー第4巻。相変わらず容赦のない展開とストーリー。耐魔法を持った武器を求めて赤い平原を行くセフルとレイ卿。2人きりの旅ということで少しばかりいつもより甘め・・・・・・だと思ったのもつかの間。コータダ族に会い、祈祷師の元で見習いとして学ぶことになるが、その祈祷師がセフルの角に宿る力を狙い、危うくなるところで逃げ出すものの、先回りされていたリヴォ軍に捕らえられ、しかも鍛冶職人の一族であるセゲド族への捧げものにされ、赤い砦で奴隷としてセフルは鍛冶場、ギルダン・レイはたたら場で使われることに。そして、2人は互いに逃げるために行動を開始する。


一巻でセフルの元に現れたのは「オ・タング」という大いなる存在。そして今巻出てくるのは火の神ソーン。残酷、邪悪なソーンは、神というより悪魔のような印象が強い。憎悪を求める神の前、レイ卿とチョンベル、より憎悪が強いものが生き残るという場面は辛い。そしてレイ卿が殺した神や鳥人たち、ケリードの思惑とまだまだいろんな事が山積みで考えることばかり。しかも黄金色のレイ卿のワンが穢れて・・・・・・果たして彼の今後はどうなるのか。いろんな意味で不安です。


しかし、今巻で一番衝撃的だったのはレイ卿の「私の妻になってほしい」。いや、多分このシリーズ中で今のところ一番甘い言葉かつ雰囲気を醸し出したのかも知れないのですが、正直な話、どうしたレイ卿?! とつっこみました。何だろうこの死亡フラグ。何故か不安ばかりが先について素直に祝福できません。なんか怖すぎます。セフルのことだから、身分が違いすぎると萎縮して甘い雰囲気になりにくそうな・・・・・・・とにかく今後の展開が気になるところ。




【暁と黄昏の狭間】その他の感想
暁と黄昏の狭間〈1〉竜魚の書
暁と黄昏の狭間〈2〉薬王樹の書
暁と黄昏の狭間〈3〉角獣の書




拍手



「バッカーノ!」第12巻。2000年代突入!


私の名前はコピーキャット(模倣犯)。私は単なる模倣犯。私はしがない犯罪者。さあ、繰り返そう、繰り返そう。あの事件を繰り返そう。あの時の事件を真似しましょう。観たかったものを観る為に―。フィーロとエニスの『新婚旅行』に同行し、チェスは日本に向かう豪華客船に乗り込んだ。太平洋上のど真ん中で同型の双子の船とすれ違うイベントもある超豪華客船。その船に乗り合わせたのは、ハリウッドスターやスタントマンの少年、密航者の子供達に加え、船を占拠し始める謎の集団と彼らを追う『猟犬』など。だがチェスを追いつめるのは、どこか感じる『違和感』だった。その正体は―。


カバーそでより引用


2000年代2冊目でようやく1930年代主要メンバーが登場。また、不死者ではない個性豊かな1930年代のメンバー達の子孫が次々と現れるので読んでいて面白く、また嬉しい。いつの時代でも変わらず登場する不死者たちと、世代交代している人たちが同居する様は長い時代の流れを織り込んだこの物語ならではのおもしろさだと思います。


新婚旅行を楽しむフィーロ一行、シージャックをする如何にも悪役な武装集団、 訳ありなティンガロンハットの腕利きガンマンに、密航中の不良少年達、双子の映画スター、怪しげな宗教家と一癖も二癖もあるキャラばかり。また、前巻からの伏線、「仮面職人」も登場し(といっても年代が違うので登場人物は代替わりしてますが)、舞台は双子の豪華客船で幕を開ける。


ようやく報われたプロシェンツォ夫婦でほのぼのさせながらも、盛り上げる所は盛り上げてます。やっぱり好きです、フィーロとエニス。しかしフィーロのヘタレぶりは相変わらずであり、今回企画した新婚旅行を「家族旅行」と言い張ってしまう辺りがらしいです。また、その家族に入り込んでいるチェスも2001年の出来事で大分壁が薄れ、より自然に接していることが嬉しい。チェス君このまま幸せになって欲しい。この家族が実に微笑ましくて楽しいのだが、結婚式にて一騒動あったとのことらしいのでその辺りもいつか書いて欲しい所。


そして登場する子孫達。マルティージョファミリーの縄張りで悪事をはたらくボビーと仲間達。彼はジャグジーとニースの曾孫であり、バッカーノ一巻で登場した日本人のカメラマンのカメラを盗んだのも彼らの所業。まさかここでもう一度カメラマンの彼を登場させるとは思わなかったので、嬉しい誤算。ちゃっかりフィーロの言葉にも出してましたし。


また、クレアこと、フェリックス・ウォーケンとシャーネの曾孫、クローディアとシャロン。彼らが双子の映画スタートして登場。クローディアはクレアにそっくりであり、シャロンはシャーネ+子供の頃に過ごし、キースに憧れたせいか無口に拍車を掛けている事には笑った。また、物語には登場していないものの、クレアもシャーネも存命とのことで嬉しい限り。


物語の加速するテンポの良さのおかげで一気に読めました。Asideはこの後のBsideへ繋がる展開ですが、それでも十分に面白いです。今回も新たな登場人物達を絡めて群青劇。これらの伏線をどう回収するのか楽しみ。




【バッカーノ!】シリーズその他の感想
第1作 「バッカーノ!―The Rolling Bootlegs」
第2作 「バッカーノ!1931 鈍行編―The Grand Punk Railroad」
第3作 「バッカーノ!1931 特急編―The Grand Punk Railroad」
第4作 「バッカーノ!1932―Drug & The Dominos」
第5作 「バッカーノ!2001―The Children Of Bottle」
第6作 「バッカーノ!1933〈上〉THE SLASH クモリノチアメ」
第7作 「バッカーノ!1933〈下〉THE SLASH クモリノチアメ」
第8作 「バッカーノ!1934 獄中編―Alice In Jails」
第9作 「バッカーノ!1934 娑婆編―Alice In Jails」
第10作 「バッカーノ!1934 完結編―Peter Pan In Chains」
第11作 「バッカーノ!1705―The Ironic Light Orchestra」



拍手



文学少女シリーズ3作目。


「ああっ、この本ページが足りないわ!」ある日遠子が図書館から借りてきた本は、切り裂かれ、ページが欠けていた―。物語を食べちゃうくらい深く愛する “文学少女”が、これに黙っているわけもない。暴走する遠子に巻き込まれた挙句、何故か文化祭で劇までやるハメになる心葉と級友の芥川だったが…。垣間見たクラスメイトの心の闇。追いつめられ募る狂気。過去に縛られ立ちすくむ魂を、“文学少女”は解き放てるのか―?大好評シリーズ第3弾。


裏表紙より


遠子先輩の独断により、文化祭で劇をやるハメになった心葉君。メンバーは心葉君を加え、クラスメイトで女子に人気の芥川一詩(かずし)とツンデレ少女・琴吹ななせ、それに一巻で登場した竹田知愛。そして文学少女・天野遠子。そして、演じるは武者小路実篤の「友情」。


演目にあるとおり、今回の題材は武者小路実篤の「友情」。友情と愛情の葛藤を画いた白樺派の代表作品。そして、本作でメインとなるのは、芥川くんのエピソード。五十嵐先輩と芥川君、そして更級さんの三人を巡る三角関係かと思いきや・・・・・・。そして心葉君も、次第に傍観者ではいられない立場に立たされていくことに。


友情と同じく、親友の恋人をとってしまった芥川君。しかしその内情は激しく、悲しく、重い。芥川君がこんなにも重い過去を背負っていたことに驚いた。途中から胸を抉られ、息苦しくなりながらも読み、思ったより早く事件の結末が判明したので驚いた。全2巻は最後の最後に文学少女が「想像」で事件を推理していたので。あまりに事件が苦しく切なかったので完全に「文化祭」の存在を忘れていただけに、最後の劇中の展開にはやられました。


劇は前日に風邪を引いてしまった琴吹さんに替わり、遠子先輩が杉子役。遠子先輩が演じるはずだった野島役を心葉君と急遽配役を変えてのスタート。劇の始め心葉君と竹田さんの「自分を乗り越えられる気がするんだ」「なら、あたしはそれを見させてもらいます。そしたら、あたしも希望が持てます」の台詞が結構印象的だった。


そして劇のクライマックス。どうしても台詞の一説を喋ることが出来ない芥川君に、遠子先輩・文学少女の一人語り、想像による推理であり、真の真実が始まる。「人間はみんな愚か者なのだから!」「壊れてみて、傷ついてみて、はじめて知ることができるものがある」 最後の遠子先輩の長台詞、胸に残る台詞ばかりです。


過去に縛られ繋がれた愚者達は、人を信じることで、沢山の絆に繋がれた愚者となった。最後の最後までひっくり返す手法にはやられっぱなしでした。シリーズ3作目にしてようやく前に進んだ心葉君。読後に心地のよい清々しさが良く、1~3作の中で一番好きな話でした。


芥川君の手紙の相手、心葉君に説明したお母さんだという話だったけれど、最後の方はお母さん宛だと分かるけれど、初めの方はお母さんに宛てるにしては内容特徴に違和感があっただけに納得。それに、やけに唐突に心葉君と仲良くなったなと思っていたらもしやそういう理由から? 次回、自殺したとばかり思っていた彼女が登場しそうな予感。ようやく成長できた物の、心葉君の本当の試練はこの後の模様。


心葉君の過去も気になるところだけれど、遠子先輩の過去や琴吹さんの過去も気になる所。琴吹さんは前巻報われて欲しいとは思ったけれど、報われたのか悪化したのか・・・。でもクッキー話には爆笑した。可愛すぎるっ。


文学少女シリーズは話はシリアスで登場人物はすれ違って、食い違って、苦しみ、心理描写が重く読んでいて胸が抉られていくような話ばかりなのに惹きつけられる。精神値は確実にすり減るのに、引きずり込まれるように物語に集中して読むのがやめられない。文体も読みやすいし、登場人物達も魅力的。本当、好きだなあ文学少女シリーズ。




【“文学少女”シリーズ】その他の感想
第1作 「“文学少女”と死にたがりの道化【ピエロ】」
第2作 「”文学少女”と飢え渇く幽霊【ゴースト】」



拍手



「バッカーノ!」第11巻。初の1700年代の話。


1705年、イタリア地方都市。15歳の誕生日を迎えたヒューイ・ラフォレットは人生に退屈し、同時に絶望もしていた。全てに無関心で世界の破壊のみを考える少年が住むこの街では、奇妙な連続殺人事件が起こっていた。噂されるのは白い仮面を纏った『仮面職人』という怪人の存在。目撃者は次の被害者になるという。街が不穏な空気に包まれていく中、ヒューイの身辺に新たな異分子が入り込む。錬金術を教える学舎の同窓であり、ヒューイに恋心を抱くモニカ。『仮面 職人』を目撃して殺されることを諦観しているニキ。そして、全ての人の幸せばかりを願うエルマー。彼らと連続殺人事件が絡み合う時、ヒューイの「世界」は変わるのか―。中世を舞台にした幻想的な馬鹿騒ぎ―!? シリーズ異色作。


カバーそでより


初の1700年代という事で、前巻判明した、ヒューイとルネの関係をうけてかヒューイの少年時代の話。1930年代とは違うヒューイに注目。今巻でヒューイの印象が変わりました。以前は苦手なキャラだったので。また、いつもの群青劇を含めつつミステリー要素を絡めた内容に「2001年 The Children Of Bottle」を思い出しました。こちらも今巻同様バッカーノでは異色なので。


メインは錬金術師達の中でも異色であるヒューイとエルマーの友情(?)物語。1900年代で唯一の「友人」だと語るヒューイとエルマーの根幹がようやく見え始めました。ヒューイはこの頃、まだかなり心の柔らかい部分が残っていて、現在のヒューイと比べると可愛げのある性格。クールになりきれずに内心慌てる様は可愛いし、面白い。しかしエルマーはエルマーのまま。これってすごいことだと思うと同時に、エルマーの人の幸せを願う「自身の幸せ」を満たすための純粋な「悪」は、ヒューイの印象と相まって不気味さを増す。と言ってもエルマー好きですけどね。この2人が徐々にコンビになっていく様は読んでいてとても面白かった。


そして、1700年代に登場する女性「モニカ」。ヒューイにベタ惚れな彼女が微笑ましくて可愛い。憎いなヒューイ。そんなふたりを応援しようとするエルマーも加わり、このトリオも好きです。そして明かされる真実。このどんでん返しがバッカーノの魅力だと分かっているものの、彼女の行動には驚かされました。勿論、最後に知らされる真実にも。


他にも1700年代で登場するエスペランサはイイ性格しています。女性に対する態度と男性への態度の違いがあまりにもわかりやす過ぎて笑える。良い味出てます。また、前巻で登場したルネさん。この時代で既に不死者であることが明確に表記され、また同じく私塾校長であるダルトンも不死者であるような表記がされている。ということは、この2人はマイザー達が悪魔を呼び出す以前に不死者になっているということ。彼らの謎もまだ解明されていない為、気になるところ。


また、名前は出ていた物の、本編には初登場の田九郎とザンクロー(明言はされていないが斬九郎?)とも邂逅しており、次回作への期待も高まります。そして、アイルさんの意外な正体には目を向きました。あれ、昔こんな感じだったの?


番外編のような印象で読み進めましたが、想像以上に多くのことが書かれていた感だったように感じます。果たして仮面職人は今後も登場するのか。そしてモニカとヒューイはどういう関係を気付いていくのか。次回の1700年代が楽しみ。




【バッカーノ!】シリーズその他の感想
第1作 「バッカーノ!―The Rolling Bootlegs」
第2作 「バッカーノ!1931 鈍行編―The Grand Punk Railroad」
第3作 「バッカーノ!1931 特急編―The Grand Punk Railroad」
第4作 「バッカーノ!1932―Drug & The Dominos」
第5作 「バッカーノ!2001―The Children Of Bottle」
第6作 「バッカーノ!1933〈上〉THE SLASH クモリノチアメ」
第7作 「バッカーノ!1933〈下〉THE SLASH クモリノチアメ」
第8作 「バッカーノ!1934 獄中編―Alice In Jails」
第9作 「バッカーノ!1934 娑婆編―Alice In Jails」
第10作 「バッカーノ!1934 完結編―Peter Pan In Chains」



拍手



暁と黄昏の狭間、第3巻!


とうとう、この日が来たのだ。流しの鍛冶職人として、一人で旅立つ日が…。リヴォ人ケリードとともに消息を絶ったギルダン・レイを探して、単身オラから神獣の国アミランテへ向かったセフルは、囚われの身となってしまう。アミランテでは、若き王ナティックのもと、リヴォ軍の侵攻に対抗すべく、オラの援軍が不陣を構えつつあった。敵味方の陣営に別れ別れとなったセフルとギルダン・レイを巻き込み、オラ・リヴォ二大国の陸・水・空軍が生命魔術と耐魔術力による決戦の火花を散らす!



表紙裏より


前巻、容姿に変化が出て魔術で最強になったのかと思いきや・・・そうですよね。そんな上手く行くはずないですよね。現実的で容赦のない展開から察するべきでした。ようやく夢だった鍛冶屋になったものの、オラからレイ卿を追って神獣の国・アミランテに向かう先では不運の連続。その容姿から見せ物になったり、奴隷になったりと不幸続きだったセフル。けれど、ようやく女性の味方が出来たことには喜びました。しかもアミランテの女王。奴隷として売られたセフルでしたが、彼女の元で一時の平安を得たように思います。また、リヴォ軍に参加することになったギルダン・レイと敵味方に分かれてしまい、最後にようやく再会したシーンは短くも濃厚な一瞬だったように思う。


今までギルダン・レイに助けられてばかりだったセフルが自分の意志で困難に立ち向かい、望みを見いだせたことは大きな進歩であり、物語としても大きなターニングポイントだと思う。果たしてセフルは自分の居場所を見出すことが出来るのか。ギルダン・レイにとってセフルとはどんな存在となるのか。


また、今巻のオラ対リヴォの全面戦争はとにかく派手で迫力がありました。魔術VS抗魔術。凄まじい戦闘だと思っていたら最後の最後にアミランテ国王の持ち出した神獣がとどめでした。なんだこの超展開。国と国の戦争に巻き込まれた形で王を失い、失意の中アミランテを再生しようと、オラとリヴォという二つの大国の間で弱小国が生き残っていく「道」のひとつを示すアミランテ女王。そして、まだまだ真意の読めないケリード。今後どう物語が転がり始めるのか楽しみ。




【暁と黄昏の狭間】その他の感想
暁と黄昏の狭間〈1〉竜魚の書
暁と黄昏の狭間〈2〉薬王樹の書




拍手

カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア

最新CM
[01/15 NO NEAM]
[11/05 マウス]
[09/28 りん]
[04/15 りん]
[09/03 めん]
最新TB
プロフィール
HN:
ナポリ
性別:
女性
自己紹介:
のんびりなので更新は遅いと思いますが、ちまちま書いていこうと思います。よろしくお願いします。

【追記】かなり更新空いてすみません。体調不良と多忙でブログを書く気力がorz またぼちぼち書いていくのでよろしくお願いします。
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
カウンター
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright (c) ココナポリ All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]