忍者ブログ
超雑多感想所。お暇なときにでもお立ち寄り下さい♪ 感想はネタバレしています。まだ読んでいない、プレイしていない方はご注意を!
[1] [2] [3]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



デルフィニア戦記外伝、第2巻。


デルフィニア国王の愛妾ポーラが気晴らしにとコーラル城下に出かけたがこれが大騒動に発展――〈ポーラの休日〉 リィとウォルの婚姻も間近なある日シェ ラは超絶技を駆使して平穏な日々を送っていた・・・・・・? 〈シェラの日常〉 デルフィニア物語が二中篇+一短篇にて久々の登場!



裏表紙より引用


茅田砂胡さんの作品は前から気になっていて、以前まとめて一気読み。「デルフィニア戦記」「大鷲の誓い」「スカーレット・ウィザード」「暁の天使たち」「クラッシュ・ブレイズ」「レディ・ガンナーシリーズ」と読みあさり、後は「王女グリンダ」「祝もものき事務所」「桐原家の人々」を読み終わればコンプリート。前者2つは既にあるので後は読むだけだったり(笑) 時間があれば読み明かしたい。その中でも一番好きなのはこのデルフィニア戦記だっただけに、この外伝はかなり嬉しいところ。久々に王女と国王、そして愉快な仲間達に敢えて嬉しかったです。


閑話休題。


この外伝は3つのお話ですが、時系列的には「ポーラの休日」は13巻の終わり、「王と王妃の新婚事情」は8巻の頭くらい、 「シェラの日常」は14巻の頭くらいとのこと(あとがきより)。 また、「ポーラの休日」は「デルフィニア戦記画集」に載っていた物を加筆修正した物だそうです。


久々のデルフィニア戦記の面々が活き活きと動いている様は読んでいて痛快。「ポーラの休日」では愉快な仲間達の大仮装大会。どんだけ皆衣装変えしているんだ(笑) 何だかんだで全員大集合。読み応えがありました。最後の展開には思わずにやり。のほほんとしたポーラが改めて好きになりました。


「シェラの日常」ではいつも完璧な女性よりも女性らしい彼(誤字にあらず)が、日常とは言いつつも日常とはほど遠い殺伐とした日々を送る話。シェラにとっての「日常」とは=「非日常」なんですね(笑) 普段ミスをしないシェラがミスをする姿が可愛らしく微笑ましい。こちらも読み応え充分!


読み終えた頃には既にデルフィニア戦記の虜(笑) 最初から全部読み直したくて止まらなく罠。デルフィニア、スカウィ、暁、クラブレ・・・・読み直すとしたら果たしてどれ程時間がかかるのか。でも読み直したい。また新しい外伝が出ることを切に願います。


また、5月発売の画集では海賊夫婦達の結婚式についての書き下ろしや、クラッシュ・ブレイズは完結しましたが、また7月に新シリーズとして金銀天使たちがメインで活躍する予定だそうです。今から楽しみ!




拍手

PR


時代小説、「妻は、くノ一」第9巻。


度重なる刺客との戦いに、織江は疲れを感じていた。彦馬を好きでなくなれば、一人で逃げ切れるかもしれない。切ない想いに動かされ、織江は自らに心術をかける。「あれは一時の気の迷い。恋なんてすべていつわりなんだ。幻なのさ・・・」。そんなある日、織江は妻恋坂下で呼び止められる。相手はなんと、幼馴染みの くノ一、お蝶。彼女は果たして刺客なのか? 一方彦馬は、静山の指示でついに江戸を離れることに――。激動の第9弾!



裏表紙より引用


いよいよ物語も佳境に突入。ただ、物語が進んだため、いつもの日常ミステリーは少し小粒気味。織江と彦馬のすれ違いの愛もそろそろ終盤。彦馬を想わなければこんな辛い思いはしなくても良い、彼が刺客に狙われずにすむ考え自身に心術を施そうとする織江が切ない。


そんな織江とは裏腹に、静山公の指示の元、遠く長崎に行くこととなった彦馬。彼が子供達との別れに贈った「元気を出そう!」が心に染みた。発売は12月だったが、今この時期に読んだだけにその想いも一入。また、風野さんが福島生まれだとなおさら・・・。また、初めて彦馬が織江が静山公の娘だと知り、さらには雁二郎の話まで。密に次に雁二郎と会うときの彦馬の反応が楽しみだったり。


そして、織江に執着し暴走する鳥居と川村。川村はお蝶を使い、戻ってくるように説得するも失敗し、最後は己で織江と向き合うことに。反対に鳥居は織江を手に入れるためのシナリオを描き、時の将軍家斉に取り入り四天王を連れてくる始末。何故そこまで自分の策を信じられるのか・・・そこまでして手に入れた女をあっさりと上様が手放すとは思わないのだけれども。


川村の命令で動き始めた幼馴染みのお蝶。久々の登場が敵同士とならなかったのは良かったが、まさかあんな事になってしまうとは・・・。また、今回は出番が少ないながら雁二郎が印象的。まさかのどんでん返し。流石雁二郎。いつもながら驚かされます。


久々に彦馬が織江の存在を「目にした」ところで最終巻。静山公、鳥居耀蔵、川村真一郎、そして織江と彦馬がどう動くのか。ぼんやりと最後までの道のりは見えた物の、果たして織江と彦馬にハッピーエンドは訪れてくれるのか。最終巻が今から楽しみ。




【妻は、くノ一シリーズ】その他の感想
第1作 「妻は、くノ一」
第2作 「妻は、くノ一 (2) 星影の女」
第3作 「妻は、くノ一 (3) 身も心も」
第4作 「妻は、くノ一 (4) 風の囁き」
第5作 「妻は、くノ一 (5) 月光値千両」
第6作 「妻は、くノ一 (6) 宵闇迫れば」
第7作 「妻は、くノ一 (7) 美姫の夢」
第8作 「妻は、くノ一 (8) 胸の振子」



拍手



妖怪アパートシリーズ、第3巻。


何の因果か「魔道書」に封じ込められた妖魔たちの使い手となった夕士。だが使えない妖魔揃いで、現実離れした日々ながら将来の夢は相変わらず手堅く公務員かビジネスマン。そんな夕士が通う条東商業高校に幽霊話が降ってわいた。妖怪アパートの住人たちの助けを借りて、夕士は取り憑かれた男を救えるか!?



裏表紙より引用


相変わらず読みやすく、さくっと読了。今回も美味しそうなるり子さんの料理にお腹がすく。そして秋音ちゃんの食べっぷりにはほれぼれ。これだけ豪快に食べてくれるなら作る方も腕がなるってもんです。ああ、コロッケが食べたいっ! そんな毎回美味しそうな料理を作ってくれるるり子さんが表紙。この表紙&帯も独特で好きです。


今回のメインは学校生活+修行。学校生活を送る夕士が新鮮。何となく最後は予想できていた物の、後味は悪い。取り憑いた魔を祓ったとしても、身体だけ大きくなり、精神が子供のままである本来の性格は変わらない。当たり前のことだけれど、ハッとさせられました。それだけに夕士が感じ取った無気力さや変えられない事実が切ない。そんな夕士だからこそ、いろんな事を学び取って確実に成長しているのだと思います。


薄く、さくっと読めるのに結構大事なことが詰まっている。今回もいい話でした。それと、巻末に付いている解説漫画が面白い。ちょっと後味が悪かっただけにほっこりしました。




【妖怪アパートシリーズ】その他の感想
妖怪アパートの幽雅な日常(1)
妖怪アパートの幽雅な日常(2)



拍手



時代小説、「妻は、くノ一」第8巻。


神田明神近く、大通りの外れにいつのまにかできたごく庶民的な飲み屋「浜路(はまじ)」。ほっこりとした女将を目当てに、鳥居耀蔵や同心の原田は常連となり、彦馬も連れられて度々足を運んでいた。追っ手の影を恐れ、彦馬の周囲に注意を払っていた織江は、彦馬が訪れるその店の正体を知る。そこには、思いもよらぬ苛酷な運命が待ち受けていたのだった。ついに静山の幽霊船貿易も始動し、江戸はにわかにざわめく。大人気シリーズ第8弾!


裏表紙より引用


いや~面白かった! 今巻はかなり物事が動いた巻だったように思います。今まですれ違っていた登場人物達が急速に接近し始めました。その火付け役となったのが第3の刺客、浜路が今までの刺客とは異なり変装して女将になりすまし、飲み屋を営んでいる辺りから面白い。初めは織江が変装して営んでいるのかと思いましたが、そんなに堂々と姿を現せるわけがないですよねorz


この浜路、織江の母・雅江とかつて競い合ったくの一ということで織江とも面識があり結構親しい仲だけに相対したときは悲しいような、切ないような。けれど流石雅江と競ったくの一。今まで何とかごまかせていた彦馬と織江の接点をついに見つけられてしまう。


そして、この浜路が営む居酒屋で、鳥居耀蔵が彦馬と出会い、川村も「織江の男」の彦馬の姿を見て嫉妬と織江への憎しみと執着を強めたようで・・・いつか彦馬が暗殺されないか不安だ。それにしても静山公の行動の早さと演技力には目を見張る。そこまでするんですか静山公、流石です。


また、出会うことはなかったけれど最後に彦馬の家に置かれていた短冊に「いつの日か」と書かれており彦馬と織江の2人が出会う日も近くなってきたのかな、と思ったところで珍しく後書きが書かれており、後2冊で完結だとか。全10巻講成になるんですね。果たして最後はどんな終わり方になるのか。楽しみなような、終わってしまうのが寂しいような。何はともあれ続巻は12月発売予定だそうです。今から楽しみ♪




【妻は、くノ一シリーズ】その他の感想
第1作 「妻は、くノ一」
第2作 「妻は、くノ一 (2) 星影の女」
第3作 「妻は、くノ一 (3) 身も心も」
第4作 「妻は、くノ一 (4) 風の囁き」
第5作 「妻は、くノ一 (5) 月光値千両」
第6作 「妻は、くノ一 (6) 宵闇迫れば」
第7作 「妻は、くノ一 (7) 美姫の夢」



拍手



時代小説、「妻は、くノ一」第7巻。


夫の彦馬に逢いたい。その想いを抑えられず、お庭番を抜けて逃亡中の織江は、変装して彦馬の家にほど近い妻恋坂を歩いていた。ある日、怪しげな男が落とした奇妙な形のものを拾う。それが新たな追っ手の罠だとは、知るよしもなかった。さらに織江は、彦馬が美しい女性と歩いているところを目撃、次第に心を乱されてゆく。そのころ彦馬は、占いによりある運命を予言されるのだが―。大きな予感に満ちた、シリーズ第7弾。


裏表紙より引用


今回は、彦馬が謎解きをして事件や悩み事を解決しながらも、同時並行で進みつつある忍びの戦いと、恋の行方。物語が飛躍的に動いたわけではないけれど、確実に何かが芽生えつつある一冊だった。

静山公の娘・静湖姫の勾玉の謎、静山公の友人がぼろを纏って殺された謎、借り物屋から小僧が借りる4匹の子犬の謎、赤く染め上げたイチョウの謎、消えてしまったご隠居の謎など今回も多種多様な事件が彦馬の元へと舞い込んでくる。今回、こういった事件も面白かったが、忍びの戦いと揺れ動く織江の恋心も見所。


忍びの戦いとしては呪術師・寒三郎が呼び寄せられ、抜け忍の織江へと迫り、呪術の道具である勾玉が織江に渡り、少しずつ疲弊されるものの、負けずに術で翻弄する様はさすがくの一。危ない場面ではひそかに静山公から密命を受けた彦馬の養子・雁二郎が手助けをしたりと、雁二郎も良いところを持っていきます。


そんな最中、少しでも彦馬に会いたいと変装して訪れた長屋で静山公の娘、姫との噂を聞き、また2人歩く姿を見てもう彦馬の中には自分はいないのではないかと不安が胸をよぎる。けれど彦馬は織江だけと決めているわけで・・・。この2人の切ない距離が読み応えがあっていい。最終的には雁二郎から噂の真相を聞き、彦馬は織江だけだと聞き、自分に自信を持ち、寒三郎へと挑み、雁三郎と共に見事討ち取る。しかし忍び芸人って(笑)本当においしいところを持っていくな、雁三郎。


また、今回新キャラ登場。上記でも書いていますが、静山公の娘・静湖姫。悲しい過去を持つ姫ですが、どうやら彦馬に興味を持った様子。惚れたかも知れない、という彼女が自分の気持ちに気がついたところで終了してしまったので次巻からの彼女がどう動くのか楽しみ。恋関連で行くと、川村も未だに織江に執着がある模様。届かなければ届かない程燃える性分なのか、彼は。それと正直気持ち悪いのが鳥居耀蔵。「菩薩はよみがえった」と怪しい発言をしている。菩薩=織江の母のこと。つまりは織江と雅江を勘違いしたということなのだが、恐らく気付いていない。織江の身が心配だ。彼らの動向も今後どう動くのか・・・。


そして最後に静山公がかつてお遊びで船を幽霊船へと改造し、沖に出した船が江戸に帰って来たあげく、船の中を川村が探り、静山公との繋がりを見つけてしまったのが仇となり、問いただされそうなところで終劇。一冊一冊が薄いので読みやすいが、最後に急展開で終わるので毎度気になるところで終わってしまう。既に新刊が出ているので早く買いに行かなければ。




【妻は、くノ一シリーズ】その他の感想
第1作 「妻は、くノ一」
第2作 「妻は、くノ一 (2) 星影の女」
第3作 「妻は、くノ一 (3) 身も心も」
第4作 「妻は、くノ一 (4) 風の囁き」
第5作 「妻は、くノ一 (5) 月光値千両」
第6作 「妻は、くノ一 (6) 宵闇迫れば」



拍手



田口・白鳥シリーズ、第1巻・下巻。


東城大学医学部付属病院で発生した連続術中死の原因を探るため、スタッフに聞き取り調査を行なっていた万年講師の田口。行き詰まりかけた調査は、高階病院長の差配でやってきた厚生労働省の変人役人・白鳥により、思わぬ展開をみせる。とんでもない行動で現場をかき回す白鳥だったが、人々の見えなかった一面が次第に明らかになり始め…。医療小説の新たな可能性を切り拓いた傑作。



裏表紙より引用


上巻から急展開からの下巻。上巻の下積みを踏まえての下巻は物語が急激に動き出し、読み手をさらに物語へと引き込ませる。


満を持して探偵役として登場した白鳥さん。肩書きがすごいんだかすごくないんだか。冒頭から強烈なキャラクターにノックアウト気味になりながら、ワトソン・田口先生と歯車を絶妙に合わせながら事件を解決していく様は読んでいて実に面白い。強烈な皮肉をかます白鳥さんに日和見を決めながら、言うときにはがつんという田口先生がいい。そして、第一印象を動物に捉えていく様が第二印象、第三印象で変化し、生まれ出る動物達には笑った。


また、華々しい経歴を持ちながらそれを鼻にかけず桐生先生の潔さも良かった。桐生先生と鳴海さんの関係や、医療に向けるひたむきな情熱には頭が下がるが、果たしてメスを持つべきだったのか、否か明確に答えるのは難しいように思えた。今後はもっと自分のために時間を使って欲しい。


事件の結末には肩すかしをくらったような気がするけれど、十二分に楽しめた。それにしても不気味さを引き立たせた氷室さん。最後の最後までなんて嫌な感じなんだろう。個人的には事件の結末よりも、推理・謎解きに対する田口先生と白鳥さんの姿勢、また内包する病院や医療界の暗部を見られたのが面白かった。事件後のマスコミに対する取材のシーンも痛快で好きでしたが。そう簡単に逃げられないんだよ病院長。


事件が終わってみると強烈で苦手意識を持った白鳥さんへの意識がほんの少し変わり、所々に見え隠れする様に彼の有能さを肌で感じたように思う。どちらかといえば、ミステリーを楽しむのではなく、物語や登場人物を楽しんだ印象でした。しかしこれがデビュー作なのだから、本当にすごい。このシリーズも読むつもりですが、是非とも他の本も読んでみよう。




【田口・白鳥】シリーズその他の感想
第1作 「チーム・バチスタの栄光(上)」



拍手



田口・白鳥シリーズ、第1巻。&初読み海堂尊さん。


東城大学医学部付属病院の“チーム・バチスタ”は心臓移植の代替手術であるバチスタ手術専門の天才外科チーム。ところが原因不明の連続術中死が発生。高階病院長は万年講師で不定愁訴外来の田口医師に内部調査を依頼する。医療過誤死か殺人か。田口の聞き取り調査が始まった。第4回『このミス』大賞受賞、一気にベストセラー入りした話題のメディカル・エンターテインメントが待望の文庫化。


裏表紙より引用


以前から人気だと知ってはいたものの、何となく避けていた医療ドラマ。映画も未視聴。買うだけ買って積んでいたのにようやく手を出しました。そして読まなかったことを後悔。確かにこれは人気になる! これがデビュー作だというのだから恐れ入る。


とある大学病院のバチスタ手術(心臓切除手術の別称)の術死例が連続する。執刀医は日本の誇るエース「桐生恭一」。果たして術死は故意か、不慮の事故か。医療過誤問題という硬派なテーマで、大学病院内の複雑な人間関係や医療現場の描写等とてもリアリティがあり、面白い。


登場人物、1人1人が個性的かつ丁寧に描かれていて、読みやすい。また、主人公の田口先生の言い回しに一々吹きます。彼の性格すごく好きです。果たして術死は故意なのか、不慮の事故なのか。状況を整理しながら1人1人に話を聞いていく田口先生。彼が話を聞く人物の中で個人的に怪しく見えるのは桐生先生の義理の弟、「鳴海涼」と麻酔医担当の「氷室貢一郎」。あまりに批判的な鳴海さんに対して、氷室さんの感情を感じさせない雰囲気が不気味にうつる。


そして、事態は急展開を迎えて終劇。上巻はまだ序章が抜けきっていない感じです。田口・白鳥シリーズなのにまだ白鳥さん出てないですし。果たして白鳥さんはどんな人物なのか楽しみにしながら下巻へ。




拍手



妖怪アパートシリーズ、第2巻。


半年間の寮生活を経て、寿荘に舞い戻ってきた夕士。妖怪、人間入り乱れての日々がふたたび始まった。ある日手にした「魔道書」の封印を解き、妖魔たちを呼び出してしまった夕士は、除霊師の卵・秋音に素質を見込まれ、霊力アップの過酷な修行をするはめに・・・。大ブレイクの好評シリーズ、怒涛の第2弾。


裏表紙より引用


今巻のメインは夕士の魔道師としての一歩&修行編と長谷川との友情。久々に読み返すと色々と忘れてました。2巻でついに夕士の修行編がスタートするんですね。此処で初めてフールだったのかと懐かしい。そして精霊達のレベルがとても良い感じ。精霊達の能力が微笑ましくて笑えます。


また、友人である長谷川との青春話がまた良い。青臭くて少し気恥ずかしい場面がある物の、2人にある深い友情にほろりと来る場面が多々ありました。特に好きなのは妖怪アパートに遊びに来た長谷川がそつなく周りにアピールするものの、夕士の部屋で見せた一面。何だかんだ言ってやはり高校生なんだと思える長谷川の一面が好きです。それと、クリを可愛がっている2人が微笑ましい。


そして一巻同様、相も変わらず美味しそうな料理の数々。お腹すいたときに読むともの凄く危険。るり子さんの料理が食べたい!




【妖怪アパートシリーズ】その他の感想
妖怪アパートの幽雅な日常(1)



拍手



妖怪アパートシリーズ、第1巻。


共同浴場は地下洞窟にこんこんと湧く温泉、とてつもなくうまいご飯を作ってくれる「手首だけの」賄いさん―十三歳で両親を失った俺が高校進学と同時に入居 したのは人呼んで“妖怪アパート”!次々と目の当たりにする非日常を前に、俺の今までの常識と知識は砕け散る。大人気シリーズ、待望の文庫化。


裏表紙より引用


以前に図書館で借りて一気読みしましたが、文庫化となったので手元に置いておきたくて購入。ついでに久々に読了したくなったのでブログへと。タイトルに「妖怪」とついていますがおどろおどろしい内容ではなく、軽快でほのぼの、時にシリアスと読みやすい。改めて読み直すとここが妖怪アパートの原点なんだと感じました。


主人公の夕士は両親を亡くし、親戚の家にいたもののそこは安らぐ場所ではなく早く家を出たかった。何より、その家にいた女の子は受験でピリピリとし、夕士の人となりではなく男というだけで嫌悪していたからだ。そこで必死に勉強して寮のある商業高校に入学したものの、入学直前に寮が火災で焼けてしまう。ようやく家から出られるというところでの火事。しかも唯一友人の長谷にはこれから頑張る、と誓った後で、頼りづらい。絶望の中にあった夕士に男の子がささやきかける。あそこの不動屋さんが良いところを紹介してくれる、と。そして紹介されたアパートは格安! 半年後には寮に移るんだったら試しにどうだと言われ一にも二にも夕士は半年という契約でアパートへと住むことになる。


そのアパートが何とも言えず曲者揃い。人間より人間らしい妖怪やら、人間なのか妖怪なのか怪しい人間と、ちょっと変わった人間達に囲まれながら過ごす日々。常識をぶち壊され、何やら色々見えているけれど、そこで過ごす日々は両親が亡くなった後、頑なだった夕士の心を少しずつ解し、癒されていく。


何が普通で、当たり前なのか。簡単そうに軽く触れられていることが実は奥深い。価値観について改めて考えさせられたような気がする。現代は人間関係が希薄にっている。そんな中で、妖怪と人間が自然に溶け合っている妖怪アパートは温かく、心地良い。


そして、クリの話には思わず涙。親子の情、血縁とは何と深く悲しいものなのだろう。クリ可愛いよクリ。いつか母親が成仏し、クリが成仏する日が来て欲しい。


個性的な登場人物(+妖怪)達は善いもので、夕士に害はない。何より美味しそうなるり子さん(手首だけの妖怪)の作り出す料理の数々が本当に美味しそうで思わず咽が鳴る。るり子さん、家に来て料理作って欲しい(笑) このるり子さんの料理本も出てるんですよね。気になっているものの、欲しい本がありすぎて今のところ買えず。いつか絶対買う。


特に笑い、涙し、飽きる暇のない妖怪アパート。約1時間くらいでさくっと読めてしまうのも魅力の一つ。半年後、アパートに帰ってきた所で物語は一旦終了。さーて続きを読まなければ。




拍手



時代小説、「妻は、くノ一」第6巻。


織江が実の娘であることを知った松浦静山。だが静山は、織江にそれを知らせぬまま、ひそかに守りつづけることを決意する。一方、織江は江戸の市中に潜み、 母の死、そして一生追われ続けるという過酷な運命に打ちのめされ、酒に溺れる日々を送っていた。時には死すら、頭をよぎる―。そんな織江を捕らえるため、 新たな刺客が放たれた。「夜に溶ける」と噂される不気味な忍の正体とは? 大人気シリーズ、緊迫の第6弾。


裏表紙より引用


前巻、衝撃の事実と第殺劇にて襲撃したその後、果たしてどんな話になるのかと楽しみにしながら手に取った。やはり、織江の父親は静山公だったんですね。しかもそれを知らせずに密に織江を守ろうとする辺りが静山公らしい。


今回も事件を彦馬が少しずつ解決しながら物語は進む。突然金遣いの荒くなった商人の謎や幽霊事件、巨石につぶされた 老人の秘密を見抜いたりと相も変わらず忙しい日々を過ごす彦馬。そして、そんな彦馬に影響されたのか織江も潜伏先での謎の事件を解決する。暫く会っていないのに似たもの夫婦なふたりに少しほっこり。前巻が殺伐としていただけに嬉しいです。果たしてふたりはいつ再会するのか。そして再会したら終劇、というオチは勘弁して欲しいところ。


それと同時に今回はひやっとした場面が。織江の母・雅江の墓に見張られているからやめろ、という静山公の言葉は分かっていたが一度と彦馬が墓へ。良くも悪くも鳥居耀蔵がそこで墓参りをしていたおかげ?で墓地には入らなかったもののそこで見張っていた宵闇順平に身元がばれ、しかもここには織江が来るかも知れないと監視される。偶々川村が出ていたおかげで事の次第は発覚していない物の、彼が「妻恋町にひそむ」と伝言を頼んでしまっている辺り次巻以降どう話が動くのか。


そして、そんな長屋に織江が・・・・・・。そこで宵闇順平の居場所が判明する理由に悲しくはなった物の、最後には織江は殺されそうになる、というところでまさかの加勢。しかも加勢したのは彦馬の養子・雁二郎。実は雙星家は表と裏があり、雁二郎は裏。しかも忍びとは。確かに14歳が33歳に見えるという設定に笑いながらも首をかしげていた節があるので分からなくもないけれど、正直それってどうなのとちょっと微妙な印象。うん、まあ、面白いから良いんだけどね?


個人的には船に乗った彦馬の操舵術が褒められ、若い侍が目を輝かせていた描写が好き。彦馬の海に出る姿をもっと読みたい。今後、静山公が作るという幽霊船にて増えそうかな。




【妻は、くノ一シリーズ】その他の感想
第1作 「妻は、くノ一」
第2作 「妻は、くノ一 (2) 星影の女」
第3作 「妻は、くノ一 (3) 身も心も」
第4作 「妻は、くノ一 (4) 風の囁き」
第5作 「妻は、くノ一 (5) 月光値千両」



拍手

カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア

最新CM
[01/15 NO NEAM]
[11/05 マウス]
[09/28 りん]
[04/15 りん]
[09/03 めん]
最新TB
プロフィール
HN:
ナポリ
性別:
女性
自己紹介:
のんびりなので更新は遅いと思いますが、ちまちま書いていこうと思います。よろしくお願いします。

【追記】かなり更新空いてすみません。体調不良と多忙でブログを書く気力がorz またぼちぼち書いていくのでよろしくお願いします。
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
カウンター
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright (c) ココナポリ All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]