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超雑多感想所。お暇なときにでもお立ち寄り下さい♪ 感想はネタバレしています。まだ読んでいない、プレイしていない方はご注意を!
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初読み、多崎礼さん作品。“本の姫”は謳うシリーズ、第1作。


「滅日」によって大陸中に散らばった、世界を蝕む邪悪な存在―文字。天使の遺跡を巡り、本を修繕する少年アンガスは、文字を探し回収するために、“本の姫”と旅を続けている。ある日、無法者たちから救い出した少女に、文字の気配を感じた彼は―。圧倒的な筆力と緻密な世界観を持ち、第2回C・NOVELS大賞受賞作『煌夜祭』で話題騒然の多崎礼が満を持して放つ新シリーズ、堂々開幕。



裏表紙より



本を修繕し、文字(スペル)を探し続ける少年「アンガス」と「俺」の視点で語られる。二つの物語が交互に出てくるものの読みづらいことはなく、交互の視点が気になってしまいどんどん読み進められる。特に特徴ある世界観が堪らなく面白い。


一巻なので説明的な文章が多い物の、苦になりません。「本」「歌」「文字」という設定に工夫が凝らされていて面白い。個人的にお気に入りの設定は「スタンダップ!」と本に手を当てるとその情景が浮かび、本を読むことが出来ること。これ、実際に出来たらすごく面白いなと。読んでいる文章が映像で見られるなんて素敵!


勿論、キャラクター達も魅力的。スペルを集めるちょっとヘタレだけれど芯に強い心を持つアンガスと少しツンデレが入っている「本の姫」。ならず者達から助けられた言葉を喋れず、記憶を失っているセラ。アンガスの親代わりで女傑のエイドリアン。手配書の男とそっくりな癖に超がつく程のヘタレなジョニー。オルクス族の首長(チーフ)、ローンテイル。自動人形(ドール)のアーク。保安官のエヴァグリン連盟保安官。終盤に掛けてのアンガスの姿が格好いい。ローンテイルに示す「力」。アンガスに刻まれた文字(スペル)希望。少しだけ明かされる過去。


そして、もう一つの物語。恐らく既に空から墜落した楽園での「俺」。遺伝子操作により産まれる他の兄弟99人を殺し、生まれつき心臓に欠陥を持ちながらも産まれた俺。精神感応能力が強すぎるために誰も俺を世話が出来ず、その世話係として選ばれた『理性の良心』ガブリエル。教育と養育の管理者であり、130歳を軽く超えた祖母のようなレミエル。俺を拒絶し、殺そうとする女性ウリエル。俺を悲劇の王子と称し本を綴る作家、ラジエル。操られ、心縛され殺されるツァドキエル。新しくラファエルとなったキメラ。言葉を覚える鳥、パロット。楽園から落ちた俺はどうなるのか。


二つの物語が交差し、進んでいく。たった一冊でかなりのボリューム。これで全4作なのだからどれ程物語が膨らむのか今から楽しみ。どちらの物語も良いところで終わっただけに、次巻を読むのが楽しみ。





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のんびりなので更新は遅いと思いますが、ちまちま書いていこうと思います。よろしくお願いします。

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