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超雑多感想所。お暇なときにでもお立ち寄り下さい♪ 感想はネタバレしています。まだ読んでいない、プレイしていない方はご注意を!
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文学少女シリーズ2作目。


文芸部部長・天野遠子。物語を食べちゃうくらい愛しているこの自称“文学少女”に、後輩の井上心葉は振り回されっぱなしの毎日を送っている。そんなある 日、文芸部の「恋の相談ポスト」に「憎い」「幽霊が」という文字や、謎の数字を書き連ねた紙片が投げ込まれる。文芸部への挑戦だわ!と、心葉を巻き込み調 査をはじめる遠子だが、見つけた“犯人”は「わたし、もう死んでるの」と笑う少女で―!? コメディ風味のビターテイスト学園ミステリー、第2弾。


裏表紙より


初めはほのぼのな雰囲気だが話が進んでいくと暗い情念が深く深く見えてくる。前巻よりもさらに陰鬱な話でした。ライトノベルと侮る事勿れ。


今回の題材はエミリー・ブロンテの「嵐が丘」。嵐が丘の内容は知らなかったのだけど、内容に沿って進むだけでなく一捻り加えてあり、一度も読んだことがないのに読んだように思えるほど濃厚な内容でした。様々な事実が判明する度に背筋がざわりと震える。じわじわとくる人間の狂気に怖いのに読むことがやめられない。最後の最後まで報われない蛍。憎んでいても「愛してる」っていう描写がすごい。


失われた時間は新たに歩んで取り返せる、やり直せる、と事件の全容を「想像」した文学少女の遠子先輩。 時間がないを戻すことも、取り返すことも出来ないと知っている元・覆面作家の心葉。激しい感情を剥き出しにし想いを告白する蛍。全てを理解した上で物語を紡ごうとした麻貴。交錯しあう誤解が生んだ、遅すぎた救い。この場面は感情が入り乱れ悲惨で、心が削られていくのに読むことをやめられない。


今回は遠子が居候する家の息子・櫻井流人が初登場。一見軟派で真正プレイボーイですが、実は男気もある人・・・・・・でも何故あんな恋愛観なのか。しかしプレイボーイっぷりはすごい。今後の登場が楽しみなキャラクター。


黒幕の存在にも驚かされた。最後に麻貴のモノローグがやけに耳に残る。確かにオーケストラ部の部長なのに何故絵をと思っていただけに彼女の置かれている立場を理解。複雑。複雑といえば、心葉くんの過去も気になるところ。そして、そんな心葉くんを庇ったツンデレ少女、琴吹ななせ。次巻で彼女が報われる話になればいいのだけれど。




【“文学少女”シリーズ】その他の感想
第1作 「“文学少女”と死にたがりの道化」



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のんびりなので更新は遅いと思いますが、ちまちま書いていこうと思います。よろしくお願いします。

【追記】かなり更新空いてすみません。体調不良と多忙でブログを書く気力がorz またぼちぼち書いていくのでよろしくお願いします。
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