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超雑多感想所。お暇なときにでもお立ち寄り下さい♪ 感想はネタバレしています。まだ読んでいない、プレイしていない方はご注意を!
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時代小説「みをつくし料理帖シリーズ」、2作目。


元飯田町に新しく暖簾を掲げた「つる屋」では、ふきという少女を下足番として雇い入れた。早くにふた親を亡くしたふきを、自らの境遇と重ね合わせ信頼を寄せていく澪。だが、丁度同じ頃、神田須田町の登龍楼で、澪の制作したはずの料理と全く同じ物が「つる屋」よりも先に供されているという。はじめは偶然とやり過ごすも、さらに考案した料理も先を越されてしまう。度重なる偶然に不安を感じた澪はある日、ふきの不審を行動を目撃してしまい――。書き下ろしで贈る、大好評「みをつくし料理帖」シリーズ第二弾!


裏表紙より引用


今回も、料理人「澪」の一途さ、健気さ、そして一所懸命な姿に思わず応援したくなりました。「雲外蒼天」にふさわしく、多くの災難や試練、意地悪な大料理店「登龍楼」の嫌がらせが襲いかかるも、俯くことなく立ち向かう澪の姿が眩しい。


料理へと真っ直ぐに立ち向かい創始工夫を施す美味しそうな料理の数々は食べたくて仕方がない。ほろにが蕗ご飯、こぼれ梅、なめらか葛饅頭、忍び瓜。特に忍び瓜野作り方には脱帽。まさかそんな食べ方があるとは! 是非今度作ってみたい。季節的にも旬の胡瓜は良い具合に化けてくれるに違いない。


前巻、卑劣な付け火によって失った店を場所を新たに心機一転。「つる屋」の名はそのままに新しい店で商売を始めた澪。新たに下足番の「ふき」を加えて料理に勤しむ。季節に見合った料理を出したというのに次の日に料理を出すという段階になって何故か登龍桜に料理流れるようになってしまう。それもふきが来てから。ふきの切なさや立場が分かっているからこそ辛く、そして澪の潔い態度が小気味良い。澪の優しさにじんわり。


そして、「こぼれ梅」のエピソードには思わず涙。幼馴染みの野江との友情。白いほっそりとした手が形作る『涙は来ん、来ん』。澪と野江の遣り取りが哀しいく切ない。涙封じのおまじないに言葉はなくとも多くの想いが溢れている。味醂の店主と留吉の話も良い案配。


2巻からはふきに加えて、戯作者・清右衛門、源斉先生に想いを寄せる美緒、助っ人・りうと加わり、物語に幅が広がり面白い。どのエピソードも多くの災難が降りかかっても、人の温かさに救われる「つる屋」。おりょうや太一が麻疹にかかったりと騒動が起こりますが、人情溢れるこの店の話をまだまだ読んでみたい。ほんのり澪の恋愛話も見えてきたところだし、続きが気になる。




【みをつくし料理帖シリーズ】その他の感想
第1作 「みをつくし料理帖 (1) 八朔の雪」



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のんびりなので更新は遅いと思いますが、ちまちま書いていこうと思います。よろしくお願いします。

【追記】かなり更新空いてすみません。体調不良と多忙でブログを書く気力がorz またぼちぼち書いていくのでよろしくお願いします。
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